フリーにならないの?といわれ続ける会社員ライターが、パラキャリを選んでいる理由

フリーにならないの?といわれ続ける会社員ライターが、パラキャリを選んでいる理由

WEBライター本田もみじです。

さて2018年の年末にですね、「1年間でどれくらい書いたのかなぁ…」と思ったので軽く概算してみると、本当にざっくりですが、たぶん90万文字くらいかな、という結果が出ました。

そこで、その内訳をつらつら思い浮かべながら、書いたものとその報酬についてちょっと考えてみたわけです。

すると、単なる文字カウントでは終わらず、働き方について考えるハメになってしまいました。

 

社内ライターとして書くということ

本田は会社員です。小さなベンチャー企業で正社員として勤務しながら、パラレルキャリアでライター業もしています。

会社員としては、ありとあらゆる発信業務を担当しています。メルマガ、SNS運用、HP作成、自社ブログ、印刷物のキャッチコピー…

会社として世に出すものには、すべて言葉がつきまとうため、意外とたくさん仕事はあります。

また、会社として請け負っているライティングもあります。

というわけで、毎日毎日、何かしらを書いているわけですが…

WEBライターの世界では、基本的には「書いた文字数×文字単価」で報酬が決まります。もちろん記事単価のお仕事もありますが、自分の仕事を数値化するときには文字単価で計算するのが手っ取り早いのです。

たとえば
「3000文字、文字単価2円のお仕事を請け負ったら、1記事6,000円の報酬」という換算ですね。

しかし当たり前の話ですが、いくら書いたって、会社員として書く文字は月給の中に含まれます。

受注記事は37万文字/90万文字だった

さて大雑把な計算の結果、2018年に書いた90万文字のうち、クラウドソーシング等を通じて副業として受注した分は、約37万文字ということが判明しました。

またこのベストライターズCafeへの投稿や、個人的な文章などの直接的な報酬に結びついていない分を約8万文字としましょう。

すると、会社員として書いた文字は概算で45万文字。

いやらしい話ですが、これを個人で受けていたら?という計算をしてしまいます。

この記事は会社のメンバーも読むでしょうが、まあいいでしょう。

仮に45万文字を、現状個人で受注している最低文字単価の1.2円で受注していたら、54万円。
3円で受注していたら、135万円。もしすべてを5円で受注できていたら、225万円です。

数字だけ見ると、「個人で受注した方がいいのでは?」という考えに至ってもおかしくはありません。

フリーランスにならないのか?という問いかけ

初対面の方に「ライターです」と自己紹介をすると、ほぼ間違いなくフリーライターだと思われます。

そしてその都度、「いえ、会社員として社内ライターをしながら、パラレルキャリアでライター業もしているんですよ」と説明をしています。

面倒になって「会社員です」といっていた時期もあるのですが、そこから「どんなお仕事を?」という流れになると、結局説明せざるを得なくなるため、最近は始めからパラキャリライターと名乗っています。

すると、ある程度打ち解けてくると、「どうして複業なのか」「フリーランスの方が自由でいいのでは」と聞かれるんですよね。結構な確率です。体感的には6割くらいの方から聞かれます。

食っていけるならフリーランスの方がいい?

フリーランスとは「雇われていない人」。
働き方、または雇用形態を指す言葉なので、職業や職種を表すものではありません。

だから会社員である私は、どう転んでもフリーランスではないわけです。

フリーランスという働き方で一番イメージされているのは、なんといっても「時間の自由」でしょう。

毎日忙しく働きながら、「雇われなくても食っていけるなら、会社辞めてフリーランスになりたいもんよ…」と考えている方も多いはずです。

この「フリーランスへの憧れ」の対角線上には「フリーではない仕事」が存在し、フリーランスへの転身は、現在のフリーではない仕事からの脱却を意味します。

だから私に「どうしてフリーランスにならないのか」と聞いてくる人は、「食っていけるのなら、フリーランスになった方が、会社という束縛から逃れられるじゃないか」という思いから、問いかけているのだと思います。

会社から逃れる必要がない

その前提でお答えするならば、私は会社員でありながら、「自由」をある程度享受しているので、特に会社から逃れることに憧れはありません。

私の勤務先は、究極的には「世界のどこで仕事をしてもいい」という会社で、割と好き勝手に働けているからです。

もちろん制約はあります。少人数でやっているので、それなりにしんどいこともあります。倒れられません。上司も部下もいない…とまではいいませんが、少なくとも命令系統に従って動いていれば何とかなるという組織ではありません。

でも、フルフレックス、フルリモートワーク、自分の裁量で働く時間を決めていいし、休みだって希望が通ります。今日はめっちゃやる気!っていう日は、好き勝手に好きなだけ仕事ができます。

ライター×ライターだからこそシナジーが生まれる

会社に属してはいるけれど、働き方はまるでフリーランス。

だから私は、会社から飛び出て「自由」が欲しいなんてこれっぽっちも思わないわけです。

また、そんな自由な社風なので、副業も大っぴらに認めてもらえています。特に私は、本業でも副業でもライターであるという、なかなかに自分を追い詰めるワークスタイルを選択しているため、相互にシナジーが生まれないと意味がないというか…やっていて面白くないんです。

そして、片方で学んだことがそのまま片方に生かせるのは、大きなメリットだと感じています。

また、パラレルキャリアでやる以上、内職のように受注記事を書くだけではもったいないな…と思い、WEBライター養成講座の講師をさせてもらったり、ライターコミュニティを運営したりという、書くだけではないプラスアルファのお仕事も積極的に進めています。

デメリットは自分の記事が世に出ないこと

社内ライターとしての勤務には、デメリットもあります。

それは、書いても書いても、自分のクレジットで世に出る記事が増えないということ。

ライターにとって、記名記事は生命線です。しかし、たとえ年間90万文字書こうとも、「ここで書きました」「このメディアに載りました」という結果は、とても出にくい。

時間に制約があるため、取材案件を受けられないというマイナス要素もあります。

また、会社で受けたライティング案件や社内記事では、アクセスや報酬といった分かりやすい数値結果を受け取りにくいため、書くことが空回りしてしまっているように思え、時々むなしくなってしまうのもデメリットでしょう。

だから、(ささやかな対策ですが)、私はベストライターズCafeを立ちあげ、ここで書いています。

 

「フリー」とは、どの部分のフリーなのか

というわけで、メリットとデメリットを天秤にかけた結果、働く上での「フリーさ」に不足はないので、「雇われなんてやめてやる」という気持ちは、今はありません。

あとは、「フリーランスになった方が稼げる可能性」です。

この可能性は否定できません。しかし不確定要素が多い。そして会社員としての仕事にも、楽しむ余地と未来のビジョンが十分にあるため、わずかな可能性に賭ける気もありません。

それよりもパラレルキャリアで成長する可能性の方が高いと感じており、この働き方をもう少し突き詰めてみたいと感じています。

ただしライターとして分の力を試したい」「行けるところまで行きたい」というヒリヒリとした野望のようなものはあるため、そのパッションが分水嶺を超えたとき、もしかしたら自分の100%を自分の事業に使いたくなるかもしれません。人生は長いし。

もしあなたがフリーランスに憧れたり、会社を辞めることを検討しているなら、「あなたが求めるフリーランスのフリーの部分は、何のフリーなのか」を自問自答してみてはいかがでしょうか。

なぜなら、ひとりひとりの働く環境も、欲しい自由の種類も、千差万別なはずだから。

ひと口に「フリーランス」という言葉でくくれるほど、現代のワークスタイルは画一ではありません。

そして、あなたに不足している自由が

時間の自由なのか
命令されない自由なのか
好きな事業をつくり出せる自由なのか
金銭的な自由なのか

そこを言語化し、その求める自由は、会社の外にしかないのか? どこで手に入るのか? を考えてみることをおすすめします。

副業・複業の定着を目指そう

2018年は副業元年といわれました。
これからもっと多様な働き方が導入され、多くの人が(好まざる人も含めて)セカンドキャリアや第2の仕事について考えざるを得ない時代が来るでしょう。

しかし、これからの私たちが目指すのは、「会社員VSフリーランス」といった二者択一のサバイバルな世界ではありません。

「会社にいながらも、自分の意思で副業・複業をすることが、奇異に思われず、損もしない」

という世界になるといいなと思います。

そのためには、パラレルキャリアに踏み出す人たちや、フリーランスとして独立する人たちが、「会社がイヤだから」「逃げ出すために」その道を選ばなくてもいいような、

つまり「自由であること」を求めて属する会社を飛び出さなくてもいいような、

そんな社会をつくる必要があるのではないでしょうか。

 

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本田もみじ

本田もみじ

このサイトの運営者。元道産子、関西が大好きで定住してしまったWEBライター。ベンチャー企業勤務とライター業をパラレルで行き来する日々を送り、ライフワークはアジアの仏教美術巡り。