発達障害ライターが聞いてみた!発達障害バー「金輝」のオーナーが語る、ビジネスの極意

発達障害ライターが聞いてみた!発達障害バー「金輝」のオーナーが語る、ビジネスの極意

どーも、スンダヴ@1PVFisXfm6gY8qdです。

「発達障害×生き方企画」シリーズも早いもので7回目。

この企画を通して様々な当事者と出会い、学ぶことが多かったです。

そろそろ新企画も始まる予定なので、興味ある方はのぞいてみてください。

さて、今回インタビューに応じてくれるのは、発達障害バー「金輝」を経営している橋際さんです!

発達障害バー「金輝」のオーナー 橋際さん

 

およそ2年前に「金輝」を立ち上げ、ほぼ独力で関西の当事者が集う一大拠点にまで成長させたやり手経営者にお聞きしたのは、「発達障害×ビジネス」。

自助会、バー、人材コンサルなど様々な挑戦を始めた発達障害界隈の現状や、事業を立ち上げたい当事者に対するアドバイスを語っていただきました。

発達障害バー「金輝」の店内

 

関西の当事者が集う発達障害バー「金輝」とは?

 

-まず、発達障害バー「金輝」の特徴を教えてください

自分が考えた企画をやりたい!という方を募集し、発達障害に関するイベントを開催しているのが「金輝」最大の特徴です。

鍋パーティから占いまで、毎週ユニークな催し物があります。

僕自身も、イベントを通して様々な人と繋がることができました。

イベントの参加者が思いを書き込んだホワイトボード

 

-そのほかでこだわっていることはありますか?

訪れる方の意見を聞いて、店内のカスタマイズを積極的に行っています。みんなで意見を出し合ってお店を作っていくので、「お店版ウィキペディア」と言われました。

わかりやすい例では、旅行に関する本を置いているのも、とある方の意見をいただいたからです。

発達障害当事者の中にはバックパッカーが多いらしく、興味を持ってもらえましたね。

本棚には、旅行に関する本がびっしり

ほかにも図鑑や発達障害当事者の出版物を置いていたり、並みのバーよりも豊富なお酒を取りそろえたりもしています。

「実はすごい人気なんです」と語る図鑑コーナー

棚には多種多様なお酒が並べられており、オリジナルカクテルも提供されます

 

きっかけは自身の「生きづらさ」だった-「金輝」設立の経緯

 

-なぜ、「金輝」を設立しようと思ったのでですか?

簡単に言うと、会社勤めがダメだったからです。

専門学校卒業後、ヤフーオークションを経営する会社に入社しました。

そこで営業成績2位という高い成績を上げましたが、1日12時間労働当たり前のブラック環境でダウンしてしまい、5か月で退職してしまったんです。

次は三菱電機で電車を組み立てる業務につきましたが、そこも半年で退職。

その次の印刷工場も8か月で退職となり、さすがにまずいと思って親の勧めでIT系の大学院に入学しました。

しかし卒業後100社受けるも全落ちし、職業訓練中とうとう鬱病に。

そのような経験を経て26歳のころ、病院でようやくアスペルガーと診断されました。

 

-仕事の躓きから、自身の発達障害に気づかれたんですね

その後、一度自分の人生をリセットしたいと思い、海外を旅するバックパッカーになるためバイトを掛け持ちしました。

バイトの一つだった事務系の仕事は珍しくうまくいき、700人も社員がいるのにすぐに上位グループに入りましたが、旅行の資金がたまったので退職。

128日で中国、ベトナム、カンボジア、タイ、インド、ネパール、チベットなどアジア大陸を1人で横断しました。

 

-帰国後は、どうされましたか

その後、運よくスマホのアプリ関連の会社に就いたんです。

自分の意見をしっかり聞いてくれる上司にも恵まれ、1年間は自分の成長を実感しながら働きました。

しかし、その後いろいろあって鬱病が再発。退職まではいきませんでしたが、意欲的とはいいがたい状態が数年続きました。

 

-なかなか出口が見えない日々が続いたんですね

ただ、同じ時期に発達障害のオフ会に参加していて、それが「金輝」の設立につながります。

会のリーダーを務めることになったのですが、参加者と話し合う内に発達障害バーの構想が出てきたんです。

協力してくれる人を募集したら20人前後の人が集まり、協力し合って2年半ほど前「金輝」が設立されました。

 

-立ち上げの際に苦労したことはありますか?

第一に資金集めですね。

リサイクル品を活用したり、居抜き物件(過去に入っていたお店の設備がそのままになっている物件)を借りたりしてなんとかやりくりしました。

次に悩んだのが、お店のコンセプトです。

飲食店経営経験どころかカクテルの知識もまるでなかったので、「何を売るのか、どうやって集客するのか」は現在のスタイルに落ち着くまで悩みました。

開店後も、4日間誰も来ない日があったり、お店を支えるためのバイトをやったりと四苦八苦でしたね。

 

-そのような状況から抜け出す転機はありましたか

個人的に「伸びてきたな」と感じたのは、1年ほど前です。

ツイッターやブログでのSEO対策が効き始めて、「発達障害 大阪」の検索結果で1位に表示されるようになったんです。

そのころからお店に来る人もぐんと増え始めて、知名度も上がってきました。

自分が今までの仕事で培ってきたIT関連の知識が、躍進の助けでしたね。

 

-バーを継続させるうえで、気を付けている点は何ですか

「基礎をいかに整えるか」は常に気を使っています。

「人件費は費用の3割、家賃は2割、光熱費は1割」など基本的なマーケティング理論を実践すれば、お店の維持は難しくありません。

「ぼーっとしても人は集まらない」と肝に銘じ、SEOなど集客も欠かさず行います。

あとは…「計算できないと潰れる」という考え方ですかね。

店舗経営は、「椅子が壊れたらお店も潰れた」事例もあるシビアな世界です。

支払いが滞らないよう、常に気を配っています。

 

「金輝」を経営して見えてきた、発達障害当事者を取り巻くビジネスの状況

 

-金輝の経営を通じて様々な当事者と接し、感じたことはありますか

ビジネスの観点でいうと、「すごいもったいないな」と感じます。

例えば、立ち上げた組織の宣伝をするとき一方的な話し方をしてしまう方が多いです。

商品やサービスの売り込みの際も、値下げしたりサービスを追加したりなど臨機応変に立ち回れない点が目立っています。

僕自身、発達障害当事者の方とビジネスで繋がって相乗効果でwin-winな関係になりたいんですが、気づいたら普通の会社に頼んでしまっているのが現状です。

もっとも、僕も1年で軌道に乗る計画が2年半もかかってしまったので、人のことはいえないかもしれません。

 

-「自分の店を持ちたい」という当事者が現れたときは、どのようにアドバイスをしますか

「初期費用は安く抑えよう」が一番重要ですね。

「最初から2店舗持つ」のようなスケールの大きい計画を建てる方もいますが、リスクが大きく危険です。最初から大きな成果を挙げようとせず、失敗しても逃げられるような形で始めるのが一番いいと思います。

貯金も、最低3か月分は必要です。

ほかにも、「ローンやクレジットカードは、障がい者手帳を取得してから」などアドバイスできることはたくさんあります。

相談にも乗りますので、興味のある方はお店に遊びに来てください。

 

裏方から発達障害当事者を助けたい-オーナーの今後の夢

 

-発達障害当事者が、自身の生きづらさを乗り越えるにはどうしたらいいと思いますか?

「環境を変えてみる」のが一番です。

当事者の状況はそれぞれですが、「あっている仕事や生き方」は必ずあると思います。

仕事の悩みが部署移動や人間関係の変化で改善した、金輝ではウケが悪かったイベンターの方が別のバーに行くと成功したなど、環境変化による成功例をよく聞きます。

変えられる環境は変えていって、自分の居場所を探してほしいです。

 

-今後の目標は何ですか?

まだ先の話ですが、「5年以内に僕がお店に立たなくなること」を目指しています。

店舗経営を成功させる手法を確立させて、発達障害当事者にノウハウを教える立場に立ちたいんです。

「金輝」の経営を通して、そういうプロデューサー的な立場に立つのが一番向いてると感じました。

当事者会の数は少しづつ増えてきて、新しいことを始める方も増えてきましたが、まだまだ未発展な部分もたくさんあります。

そういった部分にチャンスを与えて、相乗効果で一緒に発展していきたいです。

店内では、発達障害当事者が制作した出版物が販売されています。

ただ僕自身は裏方なので、表に出ても「え?だれ?」となるぐらいの知名度で大丈夫です(笑)

 

-この記事を読んでくれた方に、最後に一言お願いします

自分の居場所は必ずあります。

環境を変えながらそれを探しましょう!

 

プレゼント企画

 

この記事を読んでくださった方に、橋際さんからプレゼントです。

「金輝」に来店した際「ベストライターズカフェの記事を読みました!」と言ってくれた方は、グッズ1つ100円引きになります!

2019年5月15日までの限定企画なので、興味ある方はお早めに!

 

金輝 情報

住所:大阪府大阪市中央区東心斎橋1-15-1

電話番号: 050-5594-7695

営業時間: 平日 15:00~22:00 ※GW後は火曜を除く平日も13:00~ 休日 13:00~22:00

ホームページURL: https://tabelog.com/osaka/A2701/A270201/27101799/

 

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スンダヴ

スンダヴ

独立してフリーライターになるべく活動している会社員。旅行からビジネスコンテンツ、自身の経験を生かした記事をまで幅広く執筆中。