発達障害ライターが聞いてみた!「怒り」を表現する自助会を立ち上げる当事者の思い

発達障害ライターが聞いてみた!「怒り」を表現する自助会を立ち上げる当事者の思い

どーも、スンダヴ@1PVFisXfm6gY8qdです。

遂に令和が始まりました。

発達障害当事者にとって、良い時代になりますように。

さて、今回は新しい自助会を立ち上げる決断をしたこみやよしきさん@cococooperativ1(以下こみやさん)にインタビューを行いました!

今までの自助会とは違い、「怒り」をテーマにすることで世の中を変革したいと志しているこみやさん。

お話をお聞きする中で、発達障害自助会の新しい形が見えてきました。

新しい発達障害自助会を立ち上げる決心をしたこみやさん

 

教育困難校、日雇い労働者の街、労働組合・・・様々な現場を見て小宮さんが感じた「生きづらさ」

現在は、発達障害グレーゾーンとして検査を受けているこみやさん。

しかし、以前から自分の中にある「生きづらさ」を感じながら生きていきました。

「3人以上の会話になったらノリについていけず、変なことを言ってしまうことがよくありました。周りが1つの話題を面白くしようと転がしていっても、それについていけないのです。クラスや部活に馴染めず、一人で過ごしていました」

 

大学生になってからは比較的自由に過ごすことが出来ましたが、哲学を専攻する中で今の社会に対する疑問が生まれます。

「2016年に国会前で安保闘争が繰り広げられたのですが、参加した人たちの話を聞いて『この社会は色々とおかしい』と感じたのです。自分も社会を変えるための運動がしたいと思い、就職活動はあえて行いませんでした。最終的に、まずは出来ることから始めようと地元の教育困難校に非常勤講師として入りました。教育困難校は常に人手不足なので、すぐに決まりましたね」

 

教育困難校でこみやさんが見たのは、「生きづらさ」を抱える学生たちでした。

「卒業後の就職先がドン・キホーテやキャバクラなど、選択肢のない子供たちが大勢いました。改めて、この社会に対する疑問を持つに至りましたね」

 

夏季休暇の際には、東京にある日雇い労働者の街でゴミ掃除実習を行います。

「ゴミ屋敷に住んでる方の実態は、『見えない貧困』と呼ばれています。狭いアパートに押し込められ、最低限の買い物以外は外に出ず、徐々に体調が悪くなっていくのです。最終的には部屋がゴミ屋敷になり、生存が困難になって亡くなります。これは他人事ではなく、僕たちの未来像として考えなければなりません」

 

ゴミ掃除実習を経て、「やはり教師は自分の進む道ではない」と感じたこみやさん。教育困難校を1年で退職し、労働組合での事務の仕事とアルバイトを始めました。

「俗に言うブラックバイト、ブラック企業と戦いたいと考えました。コンビニ店長の過酷な労働状況が話題になりましたが、彼らのような立場の弱い人たちはほとんどが個人事業主です。個人事業主には団体交渉権がないので、不利益な労働条件に対して声を挙げ辛くなくなります。

そこで、労働組合はみんなでストライキをして、個人事業主を労働者として認めさせる運動を行っているのです。労働組合の方々がそのようにして戦っているのを見て、自分を学ぶことが多かったです」

 

このようにして様々な人たちの「生きづらさ」を見てきたこみやさんですが、思わぬきっかけで自分の「生きづらさ」とも向き合う事になります。

 

発達障害自分が抱えていた「生きづらさ」とどう向き合うのか

次の職場である福祉事業所で、こみやさんは人生の躓きを感じるようになりました。

「俗にいう介護の仕事を手掛けることになったのですが、そこで口頭の指示をすぐ忘れるなどの物忘れに悩むようになりました。一番大きな事件は、副作用のある薬を同じ日に二重投与してしまったことです。一歩間違えれば重大な事件になっており、職場からの信頼を大幅に落としてしまいました」

そんな時、自身が発達障害である可能性に気付きます。

「シェアハウスに住んでいたのですが、発達障害を公言する方と知り合ったのです。その方を通じて発達障害の概念を知り、調べたら『まじで俺やん!』という感じでしたね。今丁度医師に診断してもらっていますが、自身では不注意型のADHDではないかと思っています」

 

今まで発達障害について漠然としたイメージしか持ってなかったこみやさんでしたが、これを機に発達障害当事者との交流を始めました。

「交流を通して、発達障害当事者は転職を繰り返して貧困に陥りやすいということが徐々にわかってきました。特に、地方から都市部に出てきた方はホームレスになりやすいです。障害者雇用の改ざんも発覚し、『結局そういう扱いでしかない』と失望もしましたね」

 

「生きづらさ」に対して様々な運動を行ってきた自分なら、何かできることがあるのではと考え始めます。

 

「様々な自助会をめぐっても見たのですが、『自分たちの苦しみを共有して社会に合わせる』という方針が大半でした。それも大事なのですが、これまで様々な『生きづらさ』を見てきた僕にとって、満足いくものではありませんでした」

 

これまでの経験を踏まえ、こみやさんが決断したのは、今までなかった新しい自助会を結成することでした。

発達障害当事者に必要なのは「怒り」小宮さんが自助会を通して表現したいもの

 

現在、こみやさんは協力してくれる方と共に、新しい自助会を立ち上げようとしています。

会の名前は「じぶんと社会の研究会」、テーマは、「怒り」です。

 

「発達障害当事者の方と数多く話しましたが、多くが怒りの感情を抱えています。しかし、怒りを表現することが難しい日本社会では、言いたくても言えないのが現状です。

最近、日本全国で増えてきた自助会でもそれは変わりません。僕はあえて『声を挙げる』ことを大事にし、怒りを表現する土壌を作りたいと考えています」

 

「じぶんと社会の研究会」で一人一人が怒りを表現し、それを一つにまとめ、一丸となって行動することで社会をよくすることがこみやさんの今後の目標です。

「今は当たり前となったバリアフリーも、身体障碍者の方が一人一人声を挙げることで整備されてきた歴史があります。発達障害当事者が、一人一人声を挙げられるような環境を整備したいです。

まず行いたいのが、仕事上で自分の苦手な面を言う『弱さの情報公開』を広めること。障害者雇用の現場では一般的ですが、これを一般就労の現場でも行い、『互いの弱さを認め合う文化』が欲しいです。

行政や企業に働きかけたいことがあれば、参加者の怒りの声を集めてどんどん形にしたいと思います。『障害者雇用に転職しても給料が落ちないようにしたい、スキルアップできる環境にいたい』などどんなことでも構いません」

 

発達障害当事者としての『怒り』を表現したい方、力を合わせて労働環境を改善したい方は、「じぶんと社会の研究会」に参加してみましょう。

「まずは、みんな好きなことを話し合ってください。それを僕がじっくりと聞き、まとめていきます。そうしていくと、何か一つの大きなメッセージが見えてくるはずです。それをさらに掘り下げ、アンチテーゼとして社会にぶつけたいと考えています。興味のある方は、ぜひ来てください」

 

様々な「生きづらさ」を見てきたこみやさんにしかできない戦いは、まだ始まったばかりです。

 

「じぶんと社会の研究会」概要

場所:しょうないガダバ

住所: 〒561-0833 大阪府豊中市庄内幸町2-29-19

連絡先:cococooperative@gmail.com

こみやさんツイッターアカウント: @cococooperativ1

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場所や日時は自由に指定いただいて構いませんので、まずは気軽に申し込んでください。

 

 

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スンダヴ

スンダヴ

独立してフリーライターになるべく活動している会社員。旅行からビジネスコンテンツ、自身の経験を生かした記事をまで幅広く執筆中。