元料理人ライターがホンネで語る、おすすめの飲食店の条件4つ

元料理人ライターがホンネで語る、おすすめの飲食店の条件4つ

皆さんこんにちは。ジーンイケダです。

僕はライターとしては駆け出しですが、料理の世界では30年のキャリアがあります。今日はそんな元料理人としての経験から、飲食店の話をしようと思います。

料理人としての僕は、料理を作ることよりも食べることが大好きな食いしん坊シェフでした。ですから休みの日には、いろんな店に出かけることを楽しみとしていたのです。

そんな中で、たくさんの美味しい料理や素敵なサービスに出会ってきましたが、とても残念な経験をしたこともあります。

そこから学び得た「こういう店なら美味しい料理や良いサービスに出会えますよ」といういくつかのポイントをお伝えしましょう。

家からサンダルで行ける居酒屋の話ではなく、ハレの日に利用するお店のこと

まず申し上げますが、ここでは日常的に利用する気軽なお店ではなく、特別な日に選ぶお店の話をしようと思います。

しかしグルメ雑誌の記事のように、具体的な店名などを挙げて解説はしていません。あくまでもご自分でお店を選ぶ時の参考にしていただければいいかな、というものです。

料理人目線で感じてきた主観ですので、共感できないところもあるかもしれません。でも、とにかく最後まで読んでみてください。何かの機会にお役に立てることもあるでしょう。

ポイント①料理代金は、当然のことだが使われる食材の質で変わる

第一に挙げたいのが価格です。

僕が料理の修業を始めた頃は、景気が上り調子だったこともあり、ちょっと雰囲気のある飲食店に恋人と2人で食事に行くと、料理代金と飲み物代金を合わせると3万円くらいが相場でした。バブル景気の始まりの頃で、さすがにちょっと行き過ぎた店も多かったと思います。

現在はそこまでは必要ないですが、やはりある程度の金額を出さないと良い料理には出会えません。

なぜならば、料理は技術だけでなく、材料の良し悪しが味わいの大部分を左右するからです。

料理人の腕だけでは本当に美味しい料理は出来ないものです。

良い材料は値段が高いのですが、その理由は、例えば精肉なら飼育の為の飼料や期間による経費の違いが値段に反映されるからです。例外もありますが、良い飼料で適度な長期間育てる方が肉を美味しくします。

魚なら養殖物なのか天然物なのかにより違いがあり、通年流通できる養殖物の値段は安定しています。しかし味わいや身の締まりが悪かったりします。

天然物は、漁獲高と共に値段も変動し、おおむね高くなりますが、味や食感は断然良いです。

野菜では一般的な流通野菜と有機野菜の違いがあります。有機野菜も一昔前と比べると流通量が増え、ずいぶん値段は下がってきましたが、それでも一般的な物よりも値段は高いです。香りや味の濃さは有機野菜が勝ります。

ポイント②金額は覚悟をしないと、感動には出会えない

上で述べたように、値段の高い材料を使うと必然的に料理代金も高くなります。逆にいえば、料理代金が安い店では、材料にお金をかけることがないので、料理にはそんなに期待出来ないということです。

さて、あなたは恋人(家族・大切な人)と食事に行こうと思います。

その時に、スーパーでも売っていて家で食べることのできる材料を使った料理を、わざわざ食べようと思いますか?

ふだん食べた事のない特別な物や、珍しい物を食べたいのではないですか?

もしそうならば、ある程度の料理代金は覚悟をしてください。食べた時の感動に出会えれば、きっと高かったとは思わないはずです。

ポイント③人は見かけによらない場合もあるが、飲食店は見かけによる

二つ目はきれいな店構えです。

ここでいうのは清掃が行き届いている店、ということではありません。それは当たり前のことです。少し変な例えですが「お風呂に入るのは当たり前、その上に着る服のコーディネートが上手かどうかで好感度が上がる」ということです。

外観ではまず、何の店なのかひと目でわかる事。

日本料理店なら落ち着いた暖簾を上げる、外国の料理屋なら国旗を飾る、一目瞭然ということが大切です。

「ここ何屋なの?というワクワクした楽しみ方もあるやろう」といわれる人もいるでしょうが、それはまた別の機会に楽しんでください。今日はハレの日です。ハズレでは困りますね。

身元をはっきり出しているということはそれに対してプライドを持っている証ですので、その店への信頼への第一歩になるでしょう。

次に店内の様子ですが、昔は雑誌などに載る料理の写真を参考に予測するしかなかったのですが、今ではホームページなどで詳細な情報を得ることが出来ます。

食器・カトラリー・グラス・テーブルの設え、そして店内や外観の写真などからコンセプトやセンスを読み取り、ご自分の好みや希望と合うかどうか判断してください。

調度品などのバランスが悪ければ、なんとなく違和感があるはずです。そういうお店は気配りが足りないということなので、良いサービスを受けることは出来ないでしょう。

ポイント④口コミは信頼できるが、書きコミは信頼できない

そして最後に、皆さんがお好きなネット上のグルメガイドについてです。

店舗情報を得るには役立ちますが、書き込みは良きも悪しきも、信頼は出来ないと思った方が良いでしょう。決して否定するわけではありませんが、生の情は敵いません。

まずは知人でその店を知っている方に感想を聞くのが一番です。もしも知っている人が居なかったら、ここまで書いたことを参考に、ご自分で考えてお店を決定してみてください。

他人の意見で決めるのではなく、自分の判断で選んだ店なら良い所をたくさん見つけることが出来ると思います。幸せな気分を味わうために食事に行くのですから、悪い所ではなく良い所を見つけた方がいいに決まっています。

 

飲食店の未来は客が作ります

年に数回、特別な食事の機会を持つことで、より一層ゆたかな生活が送れるのではないか、と思います。

すこし奮発をして、いつもよりお洒落をして、非日常を楽しむ時間。そういうちょっとだけ背伸びした贅沢が人生に潤いを与えるのではないでしょうか。

そして、あなたのその贅沢が飲食店の活性化につながります。喜んでくれる客が居てこそ飲食店の成長があり、より良い料理とサービスをお届けすることが出来るようになります。僕自身、料理人として心の底から感じた事ですから間違いありません。

良いお店を育てるのは、客であるあなたなのです。

 

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ジーン イケダ

ジーン イケダ

バイク好きな元イタリア料理シェフ。セカンドキャリアとしてライターの世界に飛び込み、今は書きたいことが溢れている。いつか自分の人生を言葉にすることが目標。