どーも、スンダヴです。
最近、「自分が記事を書くことでクライアントに何を与えられるのか?」を意識しながら執筆するのを目標にしています。美しい文章の書き方や構成の作り方を、もっと勉強したいです。
今回の「発達障害×生き方企画」は、発達障害の診断を受けた後、副業からプロのフリーランスライターとして独立し、活躍を続けているむーこさんにお話を伺いました!
ライターの仕事に興味がある方、自由な生き方を実践したい方はぜひご覧ください。
褒められたのが嬉しかった-むーこさんがライターという「天職」を見つけるまでの半生
-発達障害の診断を受けていますか?
ADHD(注意欠陥・多動性障害)、ASD(自閉症スペクトラム)の混合と診断されています。
最初はうつ病でクリニックに通院していましたが、知能テスト含む様々な検査を行い、20歳の時判明しました。
-どのような特性がありますか?
聴覚の感覚過敏で周辺の会話を全て拾ってしまう、人の多いところが苦手、過集中(常人より高い集中力が持続する状態)という特性があります。
コミュニケーションでも躓きが多く、どもったり、話が取っ散らかったりが珍しくありません。
-子供のころはどのような困りごとがありましたか?
人との約束事を忘れてしまうトラブルが良くありましたね。
小学生の頃、同級生たちと遊びに行く予定が変更されたのを忘れており、自分の家に全員が迎えにきたのを覚えています。
中学や高校の部活では、先輩とうまくコミュニケーションが取れず、苦労しました。でも、周りの同級生がフォローしてくれたので、なんとか乗り切りましたね。
-現在の日常生活で特性の影響はありますか?
マルチタスク、特に料理がすごい苦手です。一つずつ作業をこなすので時間がかかるうえに、指を切ったり食材を焦がしたりがしょっちゅうあります。
コミュニケーションの面では、電話をする時に苦労が絶えません。
人の顔が見えない分、余計苦手に感じてしまいますね。5分ぐらいの軽い挨拶の時でも、「どのような会話をするのか」をまとめた箇条書きを、ノート1冊分ぐらい書いています。
-むーこさんがライターを始められたきっかけは何ですか?
「時間が余ったから」というのが、直接的なきっかけです。
行政の支援を受け、A型作業所(障害のある方が一定の配慮を受けながら働ける福祉サービス)や一般企業の障害者雇用枠で5年ほど働いていましたが、勤務時間の関係で夜は暇でした。
なので、「とりあえず副業でもやろう」と思い、アンケートに応えてポイントを獲得するモニターから始めたんです。
ある程度慣れた時、インターネット上で仕事を仲介するクラウドソーシングサイトで副業をおすすめされ、「自分でも出来るかも」と感じたライターを始めました。
学生時代に演劇の本を書いた経験があって、文章を書くことが好きだったんです。
-ライターを始めてみてどうでしたか?
運がいいことに熱心なクライアントさんが一人いて、「ですますが続きすぎ」「言いたいこと伝わっている?」と丁寧に指導してくれたので、実力を付けることが出来ました。
記事を納品すると「ありがとうございます。またお願いします」と感謝されたのが衝撃的な体験でしたね。
これまで自己肯定感が低い人生を送ってきましたが、初めて仕事で褒められて、自信が持てました。「必要とされている」をモチベーションに、ライターという仕事にどんどんのめりこんでいきましたね。
気が付けば仕事の比重が障害者雇用からライターにシフトしていて、半ばフリーランスのような状態に。
それからしばらくして、クラウドソーシングサイトで手数料を取られるのが嫌で、一か八か「単価を上げてください!」と交渉してところ、「じゃあ直接取引しましょう」となりました。
そこからは、請求書も自分で作って…と完全にフリーランスの道へ。
現在は障害者雇用での仕事もやめ、完全にライター一本で生活しています。
自由な働き方を実現!-フリーライターむーこさんの仕事術
-ライターとしての専門ジャンルは何ですか?
ずばり、エンタメ系です!
昔から実家がエンタメ一家で、レコードプレーヤーが家に置いていある環境で育ちました。テレビもずっと付いていたので、シルエットで芸能人を当てるクイズも、結構な確率で当てられます。
エンタメ系情報のリサーチも楽しいので、自分にとってぴったりのジャンルです。
-現在はライター一本で生活されているとのことでしたが、収入はどれほどありますか?
自分の生活費と遊ぶ費用は充分稼げていますね。
適性のある方なら、休みを適度に取れば月収20万円、毎日ひたすら稼働したら月収50万円に届きますよ。
私は休みを適度に取りつつやっていますが、書くことが楽しくて仕方がない方は、50万円も目指すのもありです。
副業の場合、月収10万円を超えたら独立できる可能性があるので、フリーランスを目指す際の目安にしてください。
-1日のライフスタイルはどのようになっていますか?
朝起きてから、まずブログの執筆から始めます。現在ブログに力を入れているので、集中力がある朝のうちにやってしまうと後が楽です。
その後、午前中は2~3時間執筆します。
午後は緊急に仕事が舞い込んだとき用に開けているので、何もなければ仕事はそれで終わりです。
休んだり、夕方から友達と遊んでご飯に行ったり、自由に過ごします。
-記事は月何本書いてますか?
基本は1日1本書いているので、トータルで約30記事ですね。土日の区分なく書いているので、文字数も膨大です。
エンタメ系はリサーチも執筆も楽しいので、笑いながらノリノリで書いている時もあります。
現在は基本在宅ですが、鍛錬して、取材もできるようになりたいです。
-ライターの仕事の魅力は何ですか?
「通勤しなくてもいい」が、一番の魅力です。
障害者雇用の時は、通勤が嫌すぎて会社の近くに引っ越すほどだったので、とても助かっています。100%在宅勤務なので、調子が悪かったら家で寝てもいいし、お菓子を食べても問題ありません。
ホルモンバランスが崩れると感情のコントロールが難しくなる時があるのですが、在宅ライターなら影響を減らせます。
-「ライターになりたい」と相談に訪れる人がいたら、どのように応えますか?
とりあえず今の仕事をやりながら、副業でクラウドソーシングにチャレンジするのがおすすめです。
最初は文字単価0.1円~0.3円と高くはありませんが、積み重ねていけば実績となり、企業からのスカウトも来るようになります。
焦ってやると心が折れやすいので、気長にやりましょう。
-クラウドソーシングサイトは、どこがおすすめですか?
「クラウドワークス」「ランサーズ」の2つが有名ですが、初心者ならおすすめはクラウドワークスです。
単価は安めですが、案件の量が多いので、実績がない場合にも仕事を獲得できます。納期もそこまで厳密ではなく、タイトルや記事の見出しも指定してくれますので、初心者の方におすすめです。
クラウドワークスでノウハウを学び、ある程度実績を積んだら、ランサーズに移行しましょう。
ランサーズは企業によるチェックが厳しいので、「SEO上位記事執筆」などの実績がないと、容赦なく足切りされています。
競争倍率も高いですが、その分単価は高めで、単価1円以上の案件も豊富です。
プロフィールに「SEO一位獲得しました」など、 アピールポイントを書いて自分を売り込みましょう。
1年、2年と継続すれば、自分が得意なジャンルも見えてきます。
-請求書の作成はどのようにやっていますか?
請求書は、会計ソフトを使って3分ぐらいで作っています。
ソフトの購入費用は安くはありませんが、自分でやると管理が大変なので、「仕事道具はケチらない」という気持ちで買いました。
マイナスが出ても、これを励みに頑張れば無駄になりません。
フリーランスとして本気でやっていきたい場合は、ある程度のリスクを負ってみるのもおすすめです。
-確定申告も大変なイメージがありますが、どのように乗り越えていますか?
実は商業高校出身なので、経理や会計の原理は分かるんですよ。
事務作業が苦手なので、普通の仕事ではなかなか知識を活かせませんが、フリーランスなら可能です。
やり方としては、
①ライター業の収入を振り込む専用の口座を作り、会計ソフトに同期
②振り込まれるたびにソフトが勝手に税金を計算してくれるので、請求書だけ保管しておく
③毎年1月始めの暇なときに、一気に確定申告の作業を終わらせる
の3ステップでこなしています
-分からないことがあれば税務署に聞きたいんですが、時間が合わないのが悩みです
税務署は、時間を確保できるなら平日に行くのがおすすめですよ。確定申告直前の税務署は人で溢れていますが、オフシーズンの平日はガラガラです。
基本納税に関する話は大歓迎なので、確定申告の相談なら丁寧に教えてくれます。
ぎりぎりにやろうとするとパニックになるので、素早く行動するのが鍵です。
もし時間が取れないなら、フリーランス向けの税に関する漫画を読んでみましょう。漫画なので内容が把握しやすく、すごくためになります。
世の中には色々な仕事がある-むーこさんがライターの仕事で学んだこと
-今後の目標は何ですか?
まずは、最近開設したブログを育てることです。
発達障害をテーマとしたブログなのですが、すでにPVが1,000を超えており、感想もTwitterのDMで頂けるので、楽しくなってきました。
頑張って更新していきます
後は…もう一人クライアント増やしてもいいかな。
「エンタメ系と言えばこの人!」と言われることを目標にして、今後も頑張りたいです。
-発達障害当事者がライターを目指す場合、どのようなことが重要ですか?
思い切って、発達障害当事者のネットワークを使ってみましょう。
当事者が集まる場所に足を運んでみると、他人のライフハックや仕事について聞けて勉強になりますし、ライターの仕事が発生する可能性もあります。
発達障害当事者同士の繋がりなら、特性や苦手部分を明かしてオープンでやれますし、おすすめです。
-最後に、この記事を読んでくれた方にメッセージをお願いします。
「世の中にはいろんな仕事あるので、やってみましょう!」というのを、一番伝えたいです。
知ってはいたけどやっていないことに、自分の可能性が眠っているかもしれません。最初の内はお勉強だと思って、なんでもトライしてみてください。
私自身、色々なものに手を出して失敗して、最終的にライターの仕事にたどり着きました。
人生は結局仕事と睡眠が大半ですし、興味があるものから気楽にやってみましょう!
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むーこさんのTwitterアカウント
https://twitter.com/muukookazaki
むーこさんのブログ
発達障害は個性ですっ!
http://muukosan.com/
私と仕事や副業に関する相談をしたい方は、タイムチケットで請け負います。
【仕事・副業】副業に挑戦したい発達障害当事者を支援します!
https://www.timeticket.jp/items/73054
発達障害×副業の情報に興味がある方は、ブログもどうぞ!
発達障害&副業研究家 スンダヴのブログ
https://mawoki0210.jp/