どうして、大阪ものかき隊に入ったんだっけ?
すでに出来上がったコミュニティーに入っていくのは、誰よりもニガテなはずでしょう?
でもね、チラシの裏に1人でポエムを書いて満足している私だったら、ブログもSNSもやっていないよね。
本当はもっともっと、自分の作品を読んでほしい。
ちゃんと学べる場所に身を置きたい。
相談できる相手がほしい。
そう思って、ライターコミュニティー”大阪ものかき隊”14期メンバーになることを決意したんだよね。
やさしいコンテンツを届けるライターになろう
正直、ライターコミュニティーに入ってはみたものの、ライターという言葉がしっくりこなかった。
だって、なんだか、”ライター”って、洗練されてキリッとカッコいい感じがする。
第1回目の基礎講座を受けるまでのわたしは、ライター=クライアントの意向に沿ってわかりやすく文章を書ける人、という偏ったイメージしかなかった。
でも、講座の中で示されたスライドには、びっくりするような名前が並んでいる。
雑誌編集者、校閲、文字起こし、ブロガー、ユーチューバー、絵本作家、エッセイスト…
これってみんな「ライター」なんだ。
う〜ん。じゃあ、わたしは、どの道を歩こうかな?
コンテンツを武器に収益を生むブロガー系と、想像力を駆使して言葉を創作するクリエイター系。
2つをいいとこ取りをした、ちょうど真ん中あたりを、ふよふよと歩いていこうかな。
文章も書くし、イラストも描くし、写真をSNSにアップするのが好きな自分。
ずっと、こんな中途半端な自分ではダメだと思っていたけど、コンテンツを届けるためには、すべてことばの力が必要なんだ。
それが、ライティングなんだ。ライターなんだ。
みんなができること、わたしができること
基礎講座で受けるワークは、おどろきの連続だった。
たとえば、初めてのワーク。
制限時間内に2種類の文章を書くという作業。
①最近あったことを自由に書く(文字数、形式自由)
②緑茶についての説明文(男性向け、健康ワードをテーマに、ポジティブ表現に限定して300字)
こんなの、みんな自由な①が書きやすいに決まってるじゃんね。
大好きなカフェの話だったら、すらすら書ける根拠のない自信があるよ。
まずは制限ありの説明文から取り組もう。
きっと時間管理の練習なんだ!
わたしは難解な②の説明文から取り組み始め、震える手で必死にタイピングした。
それにしても、緑茶を欲する男性の気持ちなんて興味ないなぁ…
緑茶に気を取られすぎて、結局①の課題はほとんど進まない。
「やめ!」
先生の声にドキッとして、手を止める。
先生が質問してきた。
「どちらが書きやすかったですか?」
え?なんでそんなこと聞いてくるんだろう。自由な方が書きやすいに決まってるのに。
ところが、受講生の中には制限ありのほうが書きやすかったと答えた人がいた。
え、えぇ〜!そんな人、いるの!?
決まったルールに則って、書くことが得意な人がいる。
何の縛りもなく自由なほうが、書ける人もいる。
どっちも、書いていいんだ。
あぁ、やっと、許せそうな気がしたよ。
クラウドソーシングサイトで頑張れなかった不甲斐ない自分を。
ずっと、「感性を縛り付けないで!」と苦しかったんだね、わたし。
あたりまえに思い浮かぶ=強みになる
2回目のワークのテーマは、「山の中にポツンとあるピザ屋さんをどうやって繁盛させるか?」だった。みんなで協力して、アイディアを100個書き出した。
ピザ屋のおじさん〜
今は、山奥のカフェにわざわざ若者がうじゃうじゃ行く時代だよ。
絶景×ピザなんて映え映えじゃん!
わたしの頭に思い浮かぶのは、SNSのことばかりでちょっぴり不安になる。
え、もしかしてSNSに毒されているのかな?
「みんな環境整備を考えがちだけど、集客施策もとても大切なんですよ」
先生の言葉にホッとする。
「みてみて〜!ここ、めっちゃ素敵なの!」と、発信するのがすきなことは、強みなんだ。
もしかしたら、基礎講座の目的は、自分の心地いい”ものかきスタイル”を確立することなのかもしれないな。
それなら、わたしは、やさしい心を描くライターになりたい。
日常のささやかな出来事を、かわいいイラストを添えて届けよう。
自分が救われた言葉たちを、おすそわけする気持ちでエッセイにしよう。
茨の道かもしれないけれど、SNSを駆使して「わたしはここにいます」と、旗を立てなきゃはじまらない。
自分の心も相手の心も癒すために、とにかく出すと決めた
2回目の基礎講座を終えてからは、とにかく書くようになった。
noteを毎日書いて、Twitterでシェアした。
見よう見まねでコミックエッセイを描いた。
Instagramでもシェアした。
書けば書くほど、PVとコメントが増えた。
なんとなくだけど、クリックしてもらいやすいタイトルや、わたしに求められていることが、分かってきた気がする。
“結局、ゆっくりが1番早いんだよ”
先輩がかけてくれた言葉をお守りに、書ける日も書けない日も、自分を責めるのをやめた。
完璧じゃなくても、出し惜しみせず、作品を外に出すようにした。
ネットで検索して、SNSで気になって。
たまたまわたしが見つけた、あの素敵な作家さんみたいに。
わたしも、その、たまたまを作らなきゃ。
緊張しいで、打たれ弱くて、不器用で。
そのくせ、”ちゃんとした人に見られたい”と見栄晴な、どうしようもない自分だけど。
でも、だからこそ書けることがきっとある。
わたしの感性、全てを使ってライティングしていくよ。
「癒されました」「涙がポロポロ溢れてきました」と言ってもらえることが、なによりの喜びだから。
書くことで、自分を癒し、相手も癒す
そうして、自分で対価を生み出していくんだ。
一人ひとりの心にぴったりな作品を届けるために
カフェを愛するわたしのキャッチコピーは、
疲れた心にお茶を出す 癒ストライター
成功の定義は、
わたしというカテゴリーをつくる
頑張りすぎて冷え切った心に、トポトポと温かなお湯を注ぐような。
そんな温かい言葉とイラストを届けていきたい。
途中でやりたいことは変わるかもしれないけれど。
カタチは変わっても、人々の心が温かくなるものをつくることは、きっと変わらない。
そうして、届けて、届けて、届けた先に、
わたしというカテゴリーを作ってみせるよ。
書いて、描いて、世の中に問おう。
自分しか、世界を広げる人はいないから。
講座を受けて3ヶ月経ったら、もう少しドーンと落ち着いている姿を想像していたのだけど、そんなことはなくて。
わたしは相変わらず、あたふたとしながら、たくさん悩んでいる。
でもね、大丈夫だよ。
書くことに自信をなくしても、迷っても、身動きが取れなくなっても。
これからは、相談できる人たちがいるからね。
心を込めて作品をつくったら、ことばのプロたちに魅せ方、届け方を教えてもらえばいい。
1億総クリエイター社会。
SNSを開けばすごい人がたくさんいて、いじけてしまう時もあるけれど。
でも、それでも書いていくよ。
いつだって、あなたの心にぴったりな一杯を、
スッと差し出せるように…