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コミュニティは儲からない。

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コワーキングスペースが儲からないことは有名だが、コミュニティも同じくらいに儲からない。

でもよく聞かれる。
「ぶっちゃけ、課金コミュニティ運営って、どれくらい儲かってんの?」と。

だから今日は、実情をセキララに語りつつ、本田のコミュニティ運営に対する考えをまとめてみようと思う。

目次

隊費5,000円、でも赤字の時代を振り返る

本田が隊長をつとめる大阪ものかき隊は、2021年の6月で4年目に突入した、もはや老舗のコミュティだ。

俗にいう「オンラインコミュニティ」「オンラインサロン」はここ数年で雨後の筍のように増えたが、大阪ものかき隊は、2018年〜2020年、つまりコロナ禍に突入するまでは完全リアルで運営していた。連絡用のMessengerはあるもののまったく活性化せず、ひたすら「月に1回の交流会」と不定期の「勉強会」「飲み会」でコミュニケーションを取っていた。

立ち上げ期を振り返ると、どうやってマネジメントできていたのか…と笑い出したくなるような、多様なバックグラウンドを持つライターさんが集まっており、妙に楽しかった。

このときの会費は月額5,000円。
高い、と感じられると思う。私も、参加側ならそう感じたはず。

でも残念ながら、運営サイドの目線ではまったくの赤字だった。リアルで20〜30人規模の交流会を開催するには施設費が必要だ。隊員のみの勉強会しかり、一般参加も受け付けるイベントもしかり。

その他雑費などを引いたわずかな残金を、隊長である私と、マネージャー、運営母体であるOBPアカデミアで3等分する。確かにいくばくかは受け取っている。しかし、運営にかかる時間、勉強会の準備、月に数回、現地に足を運ぶ交通費、飲み会代…と考えていくと大赤字。時給換算したら大変なことになっていた。

でも、隊員さんから5,000円いただいての運営には責任がある。マネージャーと目指したのは「毎月1回、5,000円相当の価値がある勉強会を兼ねた交流会を必ず行う」ことと、「ライター間でコミュニケーションが取れ、隊長やマネージャーにも相談し放題」という付加価値だった。

だから毎月、執行部は頭をひねり、「取材勉強会」「ベテラン編集者をゲストにお迎えしてのイベント」「カメラマンを講師にお迎えしての撮影レクチャー会」などを行っていた。

試行錯誤ばかりで、バタバタの運営をしていたが、毎月5,000円を支払って貪欲にかかわってくれた初期の隊員さんには本当に感謝しかない。この場を借りて、改めて感謝をお伝えしたい。ありがとうございました。毎月の飲み会、楽しかったですよね!!

新型コロナで活動がオンライン化

2020年4月、新型コロナの影響を受け、コミュニティ活動が難しくなった。まったくどうしていいか分からず、正直「コミュニティ閉鎖」という選択肢も頭をよぎっていた。

自分自身も先行不安な中、オンラインでのライターコミュニティ運営なんて想像もできない。

しかし「明日閉鎖します」というわけにもいかない。チャットワークなどで「どうしてる?」と連絡を取り合いつつ、何ができるかを考えていた。ひとつ、やってよかったのは、隊員さんたちに声をかけて新型コロナをテーマにした記事を寄稿してもらったことだ。不思議と、「会えなくても、書いてさえいればつながれるものだな」と思えた。ことばってすごい。

2020年7月、すべての活動をオンラインに振り切ることになる。Slackが導入され、使ったことのない隊員さんに数回の「Slackレクチャー」が開催された。私もSlackに慣れているわけではない。果たしてオンラインで本当に運営がうまくいくのだろうか。考えても仕方ないので、やるしかなかった…というのが本音。

結果的には、活動をオンラインに振り切ってよかったと思っている。提案と導入を支えてくれた執行部メンバーと、「オンラインでもいいのでは?」と後押ししてくれた隊員さんたちに、これまた感謝を伝えたい。ありがとうございました。

隊費2,000円時代に突入

交流会はZoom開催となり、飲み会も「ドリンクを持ってPC前に集合」になってすぐ、執行部から「隊費を下げた方がいい」という意見が出る。これまでかかっていた経費が不要になったのだから、隊員さんの負担は少ない方がいいに決まっている。

意見がまとまってからすぐに、隊費は2,000円に下げられた。安くなるので、ネガティブな意見は出ないだろう。でも少しだけ、自信がなかった。5,000円支払ってまでリアルの場での学びと交流を求めてくれていたメンバーに、果たしてオンラインでの活動に満足してもらえるのだろうか。

リアルで顔を合わせての雑談や飲み会ならニュアンスを汲み取れることも、テキストコミュニケーションだと難しい。Slackで「ぶっちゃけ、安くなってどう!?」って、当時の私は聞けなかった。ちなみに今でも聞けていない。

変化、変化、変化!

活動の完全オンライン化で、大きく変わったことがある。まず全国からの入隊受け付けが可能になった。設立時は「大阪発」であることに意義を感じていたが、そこにこだわる必要性が消えていた。実際、現在は北は関東、南は沖縄県の隊員さんが活躍してくれている。

同時に、リアル参加がしにくかった方々の交流会参加率がグッと上がった。子育て中でなかなか外に出れない隊員さんも、Zoomなら飲み会にも参加できる!これは大きな変革だ。テレワークもそれを後押しする。残業が多く交流会に間に合わなかった副業ライターさんも、Zoomさえつなげばどこからでも参加できる。

それから、リアルの時代に「やりたいね」といいながらも手が付いていなかった部活動が一気に活発になった。SlackとZoomで、学びの機会は十分に得られる。マーケ部、Twitter部、そして「大阪ものかき隊の本丸」と呼ばれる編集校正部。各部、勉強会などを活用してノウハウの共有が行われている。


もっと儲からなくなったけど、それでいい

さて、2,000円になってからの本田の収支はというと、5,000円時代よりもっと赤字になっている。

大きな理由は、Zoomで気軽にコミュニケーションが取れるようになったこと。部活の活発化による勉強会をはじめとして、さまざまな隊の予定が動いている。Slackでの隊員さんからの相談事や、面白い企画のお知らせなども急に増えた。それまでは月に1回しか雑談ができなかったのに、今では24時間、思い立ったら書き込める。

毎日届くDM、ライターとしてのキャリア相談、遊びのお誘い…オンライン化によってコミュニティが一気に活発化し、私がかかわる時間も倍増した。

運営にかかる時間も、体感だが3倍に増えている。執行部の打ち合わせもグッと増えた。確かに施設費や交通費はかからなくなったけど、「儲かってんの?」という問いには、もげるほど首を振りたい。

ただし上記は、すべてポジティブな事象だ。コミュニティを運営する立場として、これほどに嬉しく、やりがいにつながることはない。


メンバーがお金に見えたとき、コミュニティは終わりを迎える

「儲からなくていいのか」と聞かれたら、もちろんノー。運営はボランティアではないし、私はどちらかというと野心が強い方だし、どうせなら華々しい成果にしてみたい。

でもひとつだけ、心に決めていることがある。
隊員さんがお金に見えたときが、隊の終わり、ということだ。

世の中には人数ありきの課金コミュニティがたくさんあるのも知っているし、否定はしない。
でもそれは私には合わないスタイルだ。だから、もし私が「今月もたくさん入隊してくれたな…しめしめ…」なんて思い始めたら、隊は崩壊すると思っている。

ではどうするのか。

答えはカンタンで、ライターコミュティのマネタイズは、コミュニティの人数ではなく「書くこと」で成功させるべきだ。それ以外に何があるのだろう?



「書けるひとたち」の集まる場は、プライスレス

大阪ものかき隊の部活動のひとつ、オンラインジムでは、隊員さんの毎月の執筆文字数をデータ化している。たとえば2021年9月、オンラインジムに文字数報告をしてくれた隊員さんは22名。執筆の総文字数は571,659文字である。(これは少ない方で、2021年2月は914,929文字の報告が上がっている)

上記の総文字数、文字単価が1円だったら? 3円、5円だったら?
すでに膨大な金額が、隊員さんの手で生み出されている。

これだけ「書けるひとたち」が集っているのに、その存在をたった2,000円に換算してしまうなんて、あり得ない。だから私は、いつかコミュニティメンバーと一緒に、もっと大きな、社会によい価値を提供できる仕事がしたいと考えている。安易だが「全員が1,000万円プレーヤーになるコミュニティ」になったら面白い。

ライターにとって、いい時代がきている。
言語化できる力の価値は、無限大だ。

今、一緒に活動している隊員さんには
「近いうち、面白いことしましょう」とお伝えしたいし、

入隊を検討してくださるライターさんには
「仲間になりませんか?」とお伝えしたい。

そして、その2,000円を、隊にとっても、ライターさん本人にとっても本当の意味で活かせるようにすることが、今の私のミッションだと思っている。

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