「今日、どこで書く?」 脳内でウィンドウがパカパカしているライターの、脳内環境と執筆環境

「今日、どこで書く?」 脳内でウィンドウがパカパカしているライターの、脳内環境と執筆環境

WEBライターの本田もみじです。

書斎という場所にほのかに憧れつつも、閉ざされた空間で仕事をすることができないという損な特性を持っているため、常に広い場所を探して歩き、ノマドワークをしています。

決して、カッコつけて、カフェやコワーキングスペースで仕事をしているわけではありません。(PCも、MACではありません)

このスタイルは、私の脳内環境とよくよく相談した末の、試行錯誤の結果です。

 

さて、クライアントワークに必死に取り組むライターさん、毎日のブログアップを自分に課しているブロガーさん、また卒論に目を血走らせている学生さん…

世の中には、「書く」というアウトプットを求められている人がわんさかいます。

しかし、自分の脳タイプにマッチしない環境でアウトプットに必死になっても、いいものは書けないと思うんです。

そこで、気持ちよく執筆を進めるためには、まずは自分の脳内環境を観察してみたらいいかもよ?ということを、私の体験からお伝えしたいと思います。

家では書けない!ウィンドウが開きっぱなしの脳内環境

まず本田は、家ではまったく筆が…いやキーボード入力が進みません。

ひとり暮らしにもかかわらず!です。

さらに、ライターとして勤務する会社員でもありながら、フルフレックス・フルリモートワークという勤務スタイルのせいで、出社義務がないんです。何時に仕事をしてもいいんです。

だから、ふんだんに、気兼ねなく家で仕事ができるはずなんです。

一応、「ここに座る」という場所は確保しており、PCもそこに置いています。しかし、その席で集中して仕事ができるのは、20回に1回くらい…つまり月に1回程度です。

よほど締め切りに追われている日や、緊急の場合は、もちろんその席で取り組みます。ただし、それはあくまで外的要因による焦りのおかげ。いくら「今日は、絶対、絶対、家で書くぞ!」と心に誓ったって、集中できたためしはありません。

理由ですか?

それは私の脳内環境に関係しています。

アホな聖徳太子みたいな脳内

まず私の脳内は、常に開きっぱなしのウィンドウがランダムに並んでいるような、取っ散らかった状態にあります。これは自分で認識したわけではなく、なんと臨床心理士の方に、さまざまなテストを行ってもらい、告げられた事実です。

聞いたときは「へえ…みんなの脳内はこんな感じじゃないんだ」と思っただけでしたが、確かに私の頭の中では、無数の窓の、パカパカと開いたり閉じたりする運動が、永遠に繰り返されています。

よく「女性は、たくさんの話題を並行して話せる」っていいますが、よくわかります。そのウィンドウに関するタスクが終了したかどうか…には一切関係なく、とにかく並行してパカパカしているんです。

あれの超プレミアム版みたいな感じが聖徳太子なんでしょうけど、残念ながら、私の記憶力はからっきし。ウィンドウが無駄にたくさん開いているだけで、サッパリ人の話を覚えることができないので、特にいいことはありません。

洗濯ものを一気にたたむのは面白くない

また私は、ものごとを、ひとつひとつ片付けるのが嫌いです。

たとえば家事。並行していろいろなことをする方が進めやすいし気持ちいいんです。

洗濯物をたたむときも、「座って⇒たたんで⇒しまう」というプロセスを踏むのが面倒。立ったまま1枚取り込む⇒1枚たたむ⇒1枚しまう⇒1枚取り込む…という流れで、部屋中を歩き回っています。

そして、服を1枚しまうために引き出しを開け、ついでに、その近くにあるノートを片付ける…みたいな感じで、動きながら全方向で進めたい。

(千手観音…とまではいわないが、三面六臂であったなら、もっと一気にいろいろなことができるのに)

これ、料理のときは便利な特性です。3つのメニューを一気につくるのも得意。まあ味は問わないでください。ひとり暮らしにとっての「料理の成功」とは、いかに早く・数品まとめて・洗い物も同時にできるかですから。

家事フォルダのウィンドウが無数に開く…書けるわけがない!

というわけで、部屋で書き物を…と思っても、脳内は取っ散らかったままですので、まったく進みません。

頭には「何を書くか」「時間管理」について考えるためのウィンドウより、「今日のごはん」「買い物リスト」「明日の宅配受け取り」「大型ごみ」「シーツの乾き具合」などのウィンドウの方が圧倒的に多いですから!

下手をすると、家事の合間に執筆…という本末転倒なことになってしまいます。

だって、コーヒーを淹れにいっただけの台所で、お湯を沸かす間に洗剤を補充したり、ミルクを冷蔵庫から取り出すのと同時に昨日の残り物をタッパーにしまったり、しちゃうじゃないですか!

憧れのアドレスホッパー

最近「アドレスホッパー」という暮らし方に注目が集まっていますが、私は高校時代から「住所不定っていいな」と思っていました。

家って、どうしても落ち着かない。私にとっての家は、安らぎの場所ではなく、「やることフォルダ」が自分の意志に反して延々と開き続ける場所であり、「仮の居場所」でしかないからです。

また、うっすらと小説家に憧れていた時代は、椎名誠さんのように、ありとあらゆる場所で原稿用紙をバッサバッサと広げ、旅をしながらワッセワッセと書きまくるスタイルの作家になりたい!と夢見ていたものです。

それは叶いませんでしたが、ホリエモンがホテル暮らしをしているという話を聞き、感動を覚えました。家事をしなくてもいい、家ウィンドウを開かなくてもいい、仕事と遊びに没頭できるなんて、マジ素晴らしい!

というわけで、今の私がなるはやで叶えたい夢は「住所を捨て、ホテル住まいをする」もしくは「家事を完全外注する」のどちらかです。

通勤というスタイルは、実はアリだった

かつて、時間に縛られた働き方をしていた時代。当たり前ですが、朝起きて家を出たら、家事のことなんてスパッと忘れて仕事をしていました。

「家なんて、寝に帰るだけ!」
「洗濯する暇がなくて、コンビニで靴下買って帰宅し、数時間寝てまた出勤!」

という状態ですね。

しかし、今となってはそのスタイルは意外とアリだったな…と思います。何しろ家にいないので、生活空間が汚れない。トイレットペーパーも減らない。そして外にいる間は、家事ウィンドウが開かない。

もう二度と満員電車での出社はしたくないと願い、それが叶ったはずなのに、強制的に家を出ることの良さを再確認するとは、全く皮肉な話です。

解決策は「家にいないこと」

今の私の解決策は、「家を出る」ことしかありません。

今日は頑張るぞー!っていう日は、朝早めに起きて、家ウィンドウがパカパカし始める前に、即効で身支度をして家を出ます。喫茶店のモーニングで勢いをつけて、スタバにこもったりします。

私は雑踏の方が書き物がはかどるので、ざわざわしたカフェでも大丈夫。

チャンスがあれば、空港のカフェをハシゴしながら1日みっちり仕事がしてみたいですね。あの天井の高い空間に満ちている、周波数の違う雑音がからまり合った、まるで倍音のようなBGMに包まれながら…

コワーキングスペースに潜り込んでしまうのも、アリですね。
ほどよい衆人環視、広いスペース。カフェと違って、滞在時間を気にすることもありません。

「今日は1万文字書くぞ」という、定量的ノルマに追われている日は、コワーキングスペースがベストです。書き終わるまで帰れません、と、自分を追い詰めて…。

気が向いたら、出社することもあります。フルリモートの会社なので、オフィスには基本誰もいないのです。

しかし、ひとりでオフィスにいると、家と同じく「会社ウィンドウ」がパカパカし始めるんですよ。

そして「名刺整理しないと」「掃除機かけたいな」「資料のスキャンが溜まっている」などの雑用に気を取られ、せっかく家を出たのに集中できない…という事態に陥ることもあるので、やはりコワーキングスペースがベストな気がします。

脳内環境は人それぞれ

私のケースがレアなのか、よくあることなのかは、分かりません。

しかしこのような話をライター仲間とすると、その人にとって必要な環境は、本当にさまざまだということを実感します。

聴覚優位で、無音ではないと書けない人。
自室という安心スペースでないと書けない人。
音楽を大音量で聴きながら書きたい人。

なんでもいいと思います。
とにかく、「自分がどんな環境なら集中できるか」を把握し、その環境を探し、つくり出し、納得して取り組めたらいいのです。

デスクの環境ひとつで変わる効率

あまり気が付いていない方も多そうですが、ほんの少しの「環境変化」が、あなたの脳をググっと起動させることがあります。

たとえば私は、目の前に壁があると不安を感じ、集中できません。そのためコワーキングスペースでも、目の前に仕切りがある個別ブースは使えません。大きな共用デスクや、窓に面したスペースを確保します。

逆に、狭く、コクピット感のあるスペースの方が集中できる…という方もいるはずです。

こればかりは、いろいろ試してみるしかありません。
自分の認知特性などを調べ、脳内の特徴を理解してあげることも必要です。

まとめ 書くのがイヤになる前に、脳に自由さを

「言葉をつむぎ出す」
「なんらかのモノ・コトを言語化する」

これらを行うときは、脳内をめいっぱい自由にしてあげないと、つらさだけが気になってしまうでしょう。そして、そのつらさが蓄積されると、「書くのがイヤ」と、脳が拒否反応を起こしてしまいます。

まさか、書くことをなりわいにしているライターさんが今さら悩んでいることはないと思いますが、たとえば卒業論文で苦しんでいる学生さんや、作文に集中できないキッズたちも、いつもと違う場所で用紙に向かうことで、脳がパッカーンと開放されるかも知れません。

自室
図書館の自習室
静かなカフェ
雑踏のマクド
新幹線の中
コワーキングスペース

さまざまな条件の、さまざまな場所で、勉強や仕事をすることができる現代。
なにも、必ずしも決まったお仕着せの場所にこもる必要はありません。

 

さて、あなたの脳が一番「気持ちいい!」と喜び、するする書ける環境は、どこですか?

 

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本田もみじ

本田もみじ

このサイトの運営者。元道産子、関西が大好きで定住してしまったWEBライター。ベンチャー企業勤務とライター業をパラレルで行き来する日々を送り、ライフワークはアジアの仏教美術巡り。