発達障害ライターが聞いてみた!ASD×カウンセラーが貫く「受け身の姿勢」とは

発達障害ライターが聞いてみた!ASD×カウンセラーが貫く「受け身の姿勢」とは

どーも、スンダヴです。

コロナ流行によりリモートワークとなりましたが、正直会社のオフィスの方が集中できるかも?
早く緊急事態宣言が解除され、人々の生活が元通りになって欲しいですね。

「発達障害×生き方企画」も20記事目!

今回は、ASD当事者としての経験を活かし、当事者の悩みに共感する「受け身の姿勢」を貫くカウンセラー、あずきさんを取材!

あずきさんが副業で作成しているハンドメイド作品

自助会やイベントを通して学んだこと、「受け身の姿勢」で今後実現したい目標についてお伺いしました。

「悩みを打ち明けられるカウンセラーがいない…」「発達障害当事者会やイベントの実態を知りたい」と考えている方はぜひご覧ください。

ASDと二次障害-心理カウンセラーあずきさんの経歴

-発達障害の診断を受けていますか?

 2018年12月に、ASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けました。他の症状の混合ではなく、ASD単体です。ASD単体の診断は、珍しいケースではないかなと感じます。

 

-確かに、ADHDなどの混合と診断を受ける方が多いですよね。なぜ診断を受けたのですか?

商社の一般雇用で営業職として働いていましたが、残業が毎月100時間ハードな環境で体調を崩してしまいました。うつ病にかかってしまったと感じ、医療機関で診断を受けると、発達障害と診断されたのです。

 

-どのような発達障害特性がありますか?

過集中の特性があり、必要な場面で活用して仕事をこなしています。また、曖昧な指示を出されると混乱する、聴覚過敏で音の聞き分けが難しいといった特性も存在します。

 

-幼少期に発達障害の特性を自覚していましたか?

実は、生後1か月で親に捨てられる、養子先で虐待を受けるといった複雑な家庭環境に育ち、人生における悩み事を多数抱えていました。

そのため、発達障害にまで考えが及ばなかったのです。

 

-二次障害などは存在しますか?

愛着障害があり、自己表現や自分の考えを話すのが苦手といった特性があります。


-発達障害と診断された後、どうしましたか?

とにかくショックでしたね。結婚していたので妻にも明かし、「離婚してもいいよ」と告げました。ですが、妻は受け入れてくれたので嬉しかったです。

その後、ブラックな今の労働環境から離れ、障害者雇用で働こうと思い立ち、会社をやめて就労移行支援事業所に通いました。事業所で資格を取得した後、特例子会社に転職し、現在に至ります。

 

-現在は、特例子会社でどのような業務にかかわっていますか?

社員の福利厚生に関わる部署に配属されました。一年目は雇用保険、その後異動して社会保険に関わる業務を担当しています。現在は周囲のサポートや配慮を受け、業務をスムーズに遂行できていると感じています。

 

-一般雇用や障害者雇用を経験してますが、発達障害当事者が雇用されて働く際の問題点は何だと思いますか?

無理をしている方が多いと感じます。

健常者が仕事をこなすのに必要なパワーが10だとしたら、発達障害当事者は20です。

このギャップを頑張ることで埋めようとして、最終的に体調を崩すケースが多いですね。発達障害当事者が無理をしないと働けないような環境は、是正する必要があると感じます。

 

-現在は発達障害に関する活動を行っているとお聞きしました。具体的な内容をお聞かせください

 さまざまな発達障害当事者の悩みに寄り添うため、大阪の発達障害バー「金輝」でのイベントや、自助会などを開催しております。

カウンセリングに関する資格も取得し、当事者の悩みに寄り添うカウンセラーとしての活動がメインです。

イベントと自助会-ASD心理カウンセラーあずきさんのマルチな活動

-イベントや自助会を開催した理由について教えてください

特例子会社に入社後、さまざまなイベントや自助会を調べてみましたが、「テーマが自分と合わない部分がある」と感じ、「それなら自分で立ち上げよう」と考えたのがきっかけです。

昨年の7月、発達障害バー「金輝」で初めてイベントを開催し、月一度のペースで継続しています。

それとは別に、仕事で悩みを抱える発達障害当事者向けの自助会も立ち上げましたが、こちらは現在休止中です。その後も、月に一度はイベントを開催しています。

 

-まず「金輝」でのイベントについて詳しくお聞きします。どのようなテーマを設定していますか?

 「発達障害の特性や受けられる配慮は何か?」を参加者全員で考えるのがテーマです。発達障害の概念は複雑で、当事者である自分でも分かっていない部分が多いと感じています。

一人一人悩みの解決方法も違うので、情報交換をしてお互いの知見を深めるのが狙いです。

「金輝」で開催しているイベントのポスター

 

-具体的にどのようなイベントにしていますか?

まず自己紹介をして、それぞれの悩みを話すことから始まります。その後、「アドバイスが欲しい」と希望された方限定で、アドバイスをしていくのが基本です。

 

-「金輝」のような発達障害バーでイベントを開催するメリットはありますか?

発達障害当事者が話しやすい場の、雰囲気作りが出来ている点です。感覚過敏の方に対する配慮もされているので、参加者一人一人が悩みを語りやすい空間となっています。

初めてイベントを開催する方は、発達障害バーで開催するのがいいかもしれませんね。

 

-逆に、発達障害バーでイベントを開催する際の課題はありますか?

イベントだけで、当事者の根本的な悩みを解決するのは難しいですね。ですが、悩み解決の第一歩として、カジュアルなイベントに参加することには意義があると感じます

 

-イベントを開催して、感じたことはありますか?

自己受容に困難を抱えている方が多いと感じました。Twitterで活動しているみやさんとAB蔵さんが提唱したステージ論の通り、「自身の特性を受け入れる」のが重要ですね。

発達障害ライターが聞いてみた!当事者の生き方の指針となる「ステージ論」を考案した男たちの想い

 

-どのような時にそれを感じましたか?

イベントに来た女性が、「周りの人に自分が発達障害と言えていない」という悩みを打ち明けた時です。周りの方が「カミングアウトしたら?」とアドバイスしましたが、どうしてもそれは出来ないようでした。

自分の事を自分で許してあげられない、それが一番苦しいと思いますね…

 

-それでは、現在休止中の自助会についても詳しく聞かせてください。

「働く発達障害当事者の悩みを解決すること」を目的として、仕事に関するイベントを開催しました。

あずきさんが開催していた自助会のポスター

自助会は、年齢層や特性がバラバラになりやすい点があると感じていたので、年齢層やジャンルを固定してみようという試みです。

障害者雇用、クローズ、無職など立場は様々ですが、「働く上での悩みを抱えている方」を集めることができました。

 

-参加される方は、どのような点に悩みを抱えていましたか?

人によってバラバラですが、一番多いのが人間関係ですね。「人間界を円滑にするために何をするべきか」は、難しい問題です。

発達障害当事者向けのテンプレートがあれば、多くの方が救われると感じました。

 

-参加してみて、どのように感じましたか?

テーマを絞ったのは正解だと感じました。同じ背景を抱えた当事者同士で、悩みを共感できる場を作れたと思います。

ただ、悩みを根本的に解決するための方法を考えるのが難しかったですね。その点に課題を感じ、現在休止中です。

 

-イベントや自助会の経歴を振り返って、どのような事を感じましたか?

自分にとって、自助会は最適な形ではないと感じました。

集団で集まって悩みを相談する自助会では、参加者が本当に話したいことが話せないと感じたからです。1対1で行う個別相談がベストですが、この形式はコストが掛かります。自分にとってどの形式が理想か漠然としているので、「金輝」でのイベントを続行しながら模索したいです。

 

受け止めて、尊重して、好転できるよう支援する-あずきさんが貫く「受け身の姿勢」とは

-当事者の悩みに対して「受け身の姿勢」で向き合うとお聞きしましたが、どのような手法なのでしょうか?

悩みに対し完全に受け身で、ただ共感する。

これが、現在のスタイルです。

悩みを抱える方の考え方を変えようとも、問題を解決しようともしません。ただ共感し、受け入れるだけです。

 

-なぜそのような姿勢となったのでしょうか?

最初にカウンセリングの手法を取得したとき、力を付けるために教材や本をたくさん読みました。その過程で、「クライアント中心療法」という手法が、自分にとって最適だと考えたからです。

 

-クライアント中心療法とは、どのような手法なのですか?

カウンセリングの手法としてよく挙げられる、認知行動療法と比較して紹介しますね。認知行動療法は、認知について新しい視点から気付いてもらう流派です。

悩みを抱えている方に働きかけ、別の認識という選択肢を与えることで回復を目指します。

これに対し、クライアント中心療法は、クライアントである患者に対して指示も評価も行いません。

カウンセラーは治療計画も作成せず、クライアントの話をひたすら聞き、本人が自己洞察するのを見守ります。

問題の根本的な原因に対処できるため、「発達障害の有無にかかわらず全ての方に効果的な手法だ」と感じ、やってみたいと思いました。

 

-実際に実践してみて、どう感じましたか?

何人かの方は効果を実感し、自己洞察を進め、やがて「もうカウンセリングは必要ない」と自分から立ち直っていきました。

でも、私はクライアントと同じ場所にいただけで何もしていません。

悩みを抱えていた方自身が、自らの力で立ち直ったのです。

 

-「どうしてもポジティブになれない」と言う方にはどう対応しますか?

ただ共感します。その人が何を思おうと自由です。

ネガティブな感情は、何も悪いことではありません。

共感する姿勢を示し、悩みを抱える方を落ち着かせます。

 

-落ち着かせた後はどうしますか?

「何を話しても許される」と安心してもらう環境を作ります。すると、自己洞察が進み、悩みに対処できる力が身につくようになるのです。

僕が助けるのではなく、「その人が自分で自分を助ける」のがクライアント中心療法です。

 

-あずきさんの療法を体験して、悩み解決のヒントを得た方がいらっしゃるのですね!

個人情報なので具体的には言えませんが、立ち直ったと呼べる状態になった方もいらっしゃいます。

例えば、家庭環境の悩みを抱えていた方が、どう対処すべきか・どう行動すべきか考えられるよう変化した時は嬉しかったですね。

 

-クライアント中心療法を実践して、どう感じましたか?

発達障害の有無に関係なく、みんな自己洞察の機会が足りていないと感じました。みんな何かしら傷を抱えながらも、自分という存在が分かっていないので、なかなか抜け出せないのです。

ですが、僕の方から「こうした方がいいよ」とアドバイスすることは避けています。

必要とあればお手伝いします、悩みがあればお聞きしますというスタンスです。

 

-「受け身の姿勢」のスタンスを、自助会やイベントではどのように活用していますか?

「何をしても絶対に許される」と思ってもらえるような雰囲気を、僕が作ります。自助会やイベントには、恐怖や不安で考えをまとめられない方が参加していると感じるからです。

そういう人こそ、どんな悩みを不安を言っても受け止めてくれる存在が必要だと思います。

形は変化するかもしれませんが、そんな方たちのためにイベントや自助会といった活動を継続したいです。

 

あなたの価値は変わりません-ASD心理カウンセラーあずきさんの目標と伝えたいメッセージ

-今後はどのように活動したいですか?

ふゆさんという方と、新たに自助会を立ち上げる予定です。

カウンセラーの資格を生かし、困っている発達障害当事者を支援する活動を、自助会内で継続したいと考えています。カウンセラーの勉強もこれまで以上に行い、より高度な資格への挑戦も検討しています。

残念ながら、コロナウィルスの流行によりリアルでのイベントは中止していますが、代わりにオンラインでの悩み相談を開始しました。

オンライン悩み相談について
https://ameblo.jp/azukihomu/entry-12591725462.html

悩みを抱えている方のお話をお聞きし、問題を解決出来るよう最善を尽くします。

 

-この記事を読んでくれた方へ、最後に一言お願いします。

障害があってもなくても、あなたの価値は変わりませんあなたの存在は、尊重される価値のあるものです。この2つをまず伝えたいです。

自分で自分を受容できてない方、周りの要因で自分を受け入れられなかった方。少なくとも、僕は無下にしません。あなたという価値を無条件で尊敬し、悩みや傷ついたことを受け止めて、自己洞察を深めるお手伝いができます。

なかなか、ポジティブになれない方がいるのも知っています。

僕自身にもそういう時期がありましたが、カウンセラーに悩みを打ち明け、自分らしい感情を表現できる体験をして立ち直りました。

悩みを吐き出したい方は聞きますし、やっぱり言いたくないという方も尊重します!

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あずきさんの最新情報がチェックできるTwitterアカウント

https://twitter.com/azuki_homu

あずきさんとオンラインで悩み相談が行えるサービス

https://ameblo.jp/azukihomu/entry-12591725462.html

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