どーも、スンダヴです。
新年度になりましたが、オリンピック延期&コロナ流行と暗いニュースが続いています。
こんな時だからこそ、発達障害界隈に明るいメッセージを発信したいです。
今回の「発達障害×生き方企画」は、「自分らしい人生を送りたい」という願いを実現させるため、プログラミングを学習してフリーランスを目指している静岡県在住のすみさんです!
プログラマーを目指すすみさん
発達障害当事者がプログラミングを学ぶ際のおすすめ学習法、パソコン1台で始められるフリーランスという生き方の魅力について語っていただきました。
「プログラミングを学びたいけど効率の良い方法が分からない…」、「フリーランスの生き方ってどうなの?」とお悩みの方はぜひご覧ください。
地方は大変!すみさんがプログラミング×フリーランスを選択した裏事情
-まず、発達障害の特性について教えてください。
ASD(自閉症スペクトラム)とADHD(注意欠陥・多動性障害)の混合で診断を受けています。
どちらかといえば、ASDの傾向が強いです。二次障害で社交不安障害もあります。
-どのような特性や困りごとがありますか?
「思い立ったら即行動!」ですかね。
象徴的なエピソードとしては、東京旅行の最中、ふと「大阪に行こう!」と思い立って実際に行ってしまった経験があります。衝動的だったので、自分でも驚きました。
困っているのは、やはり企業で働く際につまづきが多いことですね。例えば、チーム内でメンバーの顔色を伺い、気を読みすぎてしまいます。「仕事中は積極的に話せるが、業務が終わると話すことがなくなる」など、コミュニケーションもうまく取れません。
マルチタスクも苦手な面があり、「今自分が何をすべきなのか」を忘れる時があります。
トラウマの記憶を鮮明に思い出す「フラッシュバック」も悩みです。
-発達障害と診断されたきっかけは何ですか?
発達障害という概念が広まる前から、うつ病や統合失調症の診断を受けてきました。それでも長年クローズとして働いてきましたが、人間関係などの問題で疲弊してしまい、生活保護と障害年金を受給することに。
その後しばらく経ってから発達障害の概念を知りましたが、始めに感じたのは「知人の特性と似ている」でした。その知人にも、「なかなか話が伝わらない」などの特性があったからです。
試しに簡単なテストを受けてみると「90%の確率でASD」と出たので、改めて診断を受けました。
-その後は、どうされましたか?
年金の受給や、アルバイトをメインに生活しました。
しかし、新しい病院で診断を受けた結果、「来年からは障害年金が受けられないかもしれない」と告げられたのです。
ですが、むしろ「これは良い機会かもしれないな」と感じましたね。
生活保護を受給しながら生活するというのは、自由が損なわれる部分があるからです。収入が発生すればすぐ減らされますし、アポなしで職員が訪問してくることもあります。ドライブするのが趣味でしたが、車が持てないのでそれもできません。
最終的に、年金と生活保護の需給をやめ、「自分でも長続きる仕事を見つけて楽しく生きよう」と決心しました。
-そこから、プログラミングやフリーランスを目指すようになった経緯を教えてください
最初は就労移行支援に通いましたが、地元では自分には向いている仕事が見つかりませんでした。車もないのにどうやって行けばいいの?と感じるような、遠隔の案件もありましたね。
東京などの都市部ならともかく、地方での障害者雇用はまだまだ未開拓です。
転機となったのは、東京の就労移行支援事業で、IT技術のRPA(事業プロセス自動化技術)を教えていると聞いたときでした。
元々言葉に対するこだわりが強く、芝居の脚本や小説を書いていたので、「プログラミングも言葉だしIT系の仕事もいいかな」と興味を抱いたのです。
ただ、そのようなプログラムは、2020年現在東京にしか存在してません。そのうちに、2年間しか通えない就労移行支援の1年間を消費してしまいました。仕方ないので、「自宅でIT系の勉強をしよう!」と決意しましたね。
聴覚過敏もあるので、自宅の静かな環境で行えるというメリットもあります。
とにかくググる!すみさんが実践する「お金をかけない」プログラミング勉強法
-プログラミングの勉強は、どのように始めましたか?
家にwifi環境はあっても機材がなかったので、まずはパソコンの調達からですね。ヤフオクで1万円のパソコンがあったので購入してみましたが、画面に問題があり、利用を断念しました。
最終的に、元彼氏がMacBook Airを貸してくれたので、今はそれを使っています。
-勉強時間は一日どれほどですか?
日によりますね。半日のめりこんでいるときもありますし、集中力が切れて「もうやめておこう」となる日もあります。
自分には、一人で作業する時間が多い方が向いていると感じますね。
-おすすめの勉強法はありますか?
「安い価格で学べる教材をつかってやってみる」が一番ですね。
現在は、プログラミングスクールに通わなくても勉強が出来る時代です。私の場合、Youtubeでインフルエンサーさんの動画を見たのが学習の始まりでした。プログラミングやIT業界について、インフルエンサーさんが無料で教えてくれるのでおすすめです。
その後「プロゲート」や「ドットインストール」といった、安い月額料金で始められる学習教材で、実際にプログラミングを学びました。
プロゲート
https://prog-8.com/
ドットインストール
https://dotinstall.com/
特におすすめなのがプロゲートで、月額1,000円という安い価格で利用できますし、スマホアプリもあるので寝ながら勉強ができます。
無料版でもある程度まで利用できるのもポイントですね。
ドットインストールは、良い教材でみなさんも推しているのですが、個人的には合わなかったです。慣れてきたら、ブラウザ上でコードを書いて実行できる「パイザ」もやってみましょう。自由にコードをかけるので、作ってみたいプロラグラミングを試作できます。
色々と話しましたが、結局のところ「とにかくググる」ことが大切です。プログラミングの知識や教材は、検索すれば素晴らしいものを無料で利用できます。プログラミングスクールも近道ではありますが、「お金をかけなくてもやりようはあるよ」というのが、率直な感想です。
-「お金をかけずに勉強する方法」が重要ですね!ただ、教えてくれる方がいないのはちょっと不安に感じます。
最近は、プログラミングを教えてくれる「メンター」と呼ばれる方もいますよ!私は、とある方に無料で教えてもらっています。
-無料はすごいですね!どのようにお会いしましたか?
インフルエンサーさんのオフ会に参加して、直接お会いしたんです。
現役で10年やってるエンジニアさんを見つけて、「分からないことがあったら教えてください」と言ったら、「無料でいいよ」と請け合ってくれました。現在でも、どうしても分からない場面が出てきたら相談しています。
周りに相談できる方がいない場合は、「MENTA」という安価にメンターに相談できるサービスや、インフルエンサーさんが運営するオンラインサロンに所属するのがおすすめです。
私自身は、プログラミング系インフルエンサーであるSベンさんが運営しているオンラインサロン「逆転エンジニアサロン」に所属しております。
月額980円という破格の価格となっており、サロンメンバーへの質問やオンライン勉強会といったコンテンツを利用可能です。
TwitterやYouTubeで情報発信をしており、オンラインサロンへの参加申し込みもできますので、興味のある方は覗いてみてください。
MENTA
https://menta.work/
逆転エンジニアサロン
https://uplog777.com/salon/detail/
SベンさんのTwitter:
@upstarts777 (Sベンさん)
SベンさんのYouTube:
https://youtu.be/6qrMrFWMeRY
-現在、どのようなプログラムを作っていますか?
今作っているのは、WEB広告のLP(ランディングページ)です。このように、商品を説明するための広告で、手早く作れる割に万単位の収入を得られます。
WEBサイトで面白い広告があったら、「どうやって作るんだろう?」と考えて研究していますね。現在は広告だけですが、今後はWEBサイトをゼロから自分だけで作り上げるのが目標です。
-現時点では、どれぐらいの実力があると考えていますか?
現時点では、発展途中だなと感じています。
最初に手を付けたのが、HTMLとCSSという、WEBページの枠踏みを作るためのプログラミング言語です。その後、作成したWEBページに動きを付けるためのJavaとPHP、WEBアプリケーションを作成するためのフレームワークであるブーストラップを学び、デザインの勉強も始めています。
素材が用意されているならWEBサイトを作れますが、ゼロから作るとなると難しい…そんなイメージですね。
-発達障害当事者が、プログラミング学習で挫折しないコツはありますか?
「作りたいプログラムがあるか」が大事ですね。自分の作りたいものがイメージできないと、うまくいきません。
私の場合は、「綺麗で楽しいWEBサイトを作りたい」という想いが常にあります。自分が興味ある分野を見極め、作りたいプログラムのイメージを深めれば、学習も成功すると思います。
-集中力を途切れさせない方法はありますか?
まず、自分の部屋の目につくところに、パソコンのデスクを置いています。あまり目につかない場所に置くと、「そこに行かなきゃ」という気持ちになりません。どうやっても視界に入るスペースに置いておけば、スムーズに学習を始められます。
勉強するときは、外出用の服装に着替えるのもいいです。きちんとした恰好は、気分も引き締まります。
後は、聴覚過敏などの特性があるので、勉強中は好きな音楽を聴きながら没頭しています。
-今後は、どのような目標を達成したいですか?
ポートフォリオ(成果物)として、自分でWEBサイトをゼロから作り上げたいです。
その後、まずは副業から仕事を始め、生活保護を受給しなくても生活できるようにします。2020年12月には障害年金も切れるので、そこから先は完全に自立するのが目標です。好きな時間に仕事して稼ぐ、フリーランスな生き方を目指します。
-クライアントには、自身の発達障害をオープンにしますか?
クライアントには、出来る限り障害を伝えたいですね。オープンでも、差別化ポイントがあれば仕事はできると思います。
1回一緒に仕事してみて、「実はこのような障害があります」と伝え、問題なければよし、駄目でも大したデメリットはありません。
そもそも、この業界は全員画面越しで仕事している方も多く、顔を合わせるのが月に1度というのもざらです。契約も業務委託形式が多いので、スキルさえあれば十分やっていけると思います。
もし「オフィスまで来て欲しい」と言われても、月一・週一なら喜んで行きますよ。
元々日本全国を旅行していたので、色々な場所へ行きたいです。
こういう道もある-すみさんが同世代の方に伝えたいメッセージ
-これからIT業界に挑戦していくにあたっての意気込みはありますか?
IT業界は、「35歳を超えると就職が難しくなる」という説があります。 私も丁度その年齢なので、工夫が必要だと感じています。
でも、アップルでは80代の方が活躍しているなど、スキルさえあれば生涯働けるので頑張りたいです。
自分が落ち着ける時間と環境の中で、試行錯誤しながらプログラムを作り上げるのはとても楽しく、充実しています。少しづつスキルは蓄積されているので、クラウドソーシングも視野に入れながら、案件を獲得したいです。
-就職氷河期世代なんですね、苦労されている方が、定型・発達障害問わず多いと感じます。
そうですね。この世代は、発達障害の方もそうではない方も、仕事に困っているケースがたくさん見られます。
なので、就職で困っている方、IT業界に挑戦したいけど年齢が引っ掛かっている方も多いので、「こういう道もあるんだよ」って言えるようになりたいです。
-就職氷河期世代の方は、どのように生きていくべきだと思いますか?
インターネットで出来る仕事を活用すれば、道は開けます。仕事を探すならクラウドソーシング、資金を得たいならクラウドファンディングなど、企業に頼らずとも生きていける手段はたくさんあるので、使い方をググって利用しましょう。
SNSや動画サイトなど、意見の発信や情報交換を行えるツールもたくさんあります。
ただし、情報商材にはおすすめしません。無料で利用できる教材はたくさんありますし、1円でもいいから稼ぐことが一番の学びになります。相手の情報をうのみにせず、時には疑ってみる、直接会って話を聞くことも大事です。
-記事を読んでくれた方へ、最後に一言お願いします。
今は、仕事が少ない地方でも、インターネットを活用すれば自立できる時代です。私がその前例の一つとなれるよう、今後もスキルを磨きます。
テンションの乱高下は激しいですが、なるべくフラットな気持ちで頑張ります!
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MENTA
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