50万円拾ったアラフィフ(50代)ライターが、居酒屋で知った大切なこと

50万円拾ったアラフィフ(50代)ライターが、居酒屋で知った大切なこと

こんにちは。アラフィフライターの篠原たけしです。唐突ですが、みなさんは、お金を拾ったことありますか?

そりゃ、10円や100円ならふつうにあるかもしれませんね。

実は、先日お金を拾いました。
金銭拾得人生で最高額でした。その額、55万円です!

よくマンガなんかでをお金を拾ったりすると、悪魔が出てきて、「もらっちゃえよ」という感じのことを言ってますよね。あれはマンガの世界だけの話だと思っておりましたら、私も出会えました!悪魔に!(笑)

アラフィフお金を拾う

お金をおろしに銀行に行ったんですね。そうすると、置いてあるんですよ。ATMに口の空いたポーチが。なかをのぞくと、結構な数のお札。小さなビニール袋に小銭が結構入っていました。またレシートやお店の会員証もありました。

ポーチの汚れ具合やレシートの内容からすると、飲食店でその日に必要なおつり、レジに入れておくお金のようでした。飲食店で働いたことないので分かりませんが。

この持ち主をイメージすると、きっと今、「シャレにならん!」といって真っ青になって、ドキドキしているのではないかと思いました。

そう思うとなんだか胸が苦しくなって、すぐにATMについている電話を取って連絡しました。

また、こんな一大事に電話の向こうでは「電話が込み合っておりますので、もうしばらくたってからおかけ直しください」ですって。

受話器の先の呑気な人(機械?)に「待て」と言われているのに待ってられず、何度も、何度も電話してしまいました。

お金を拾って現れた悪魔

そうしているうちに、持ち主が現れたらどうしよう。どうやって本当の持ち主であることを確認したらいいのか?

だいたい私にその権限があるのか?

持ち主じゃなくても、私の慌て様に「きっと、こいつは今、お金を拾ったに違いない。そのお金を横取りしてやろう」などと思われて襲われたらどうしよう。

 

横取りか…

 

そういえば、うちの子どもが、こんど冬期講習を受けたいと言っていたけれども、金額のことで嫁さんと子どもともめたなぁ。それがちょうど50万円。これがあれば、冬期講習を受けさせることができるなぁ。と悪魔がささやいてきたのです。

悪魔との戦い

もし、持ち去ったとしても防犯カメラに映ってますし、そんなお金で講習受けて嬉しいはずもありません。また、どうやってこの収入を説明すればいいんでしょうか。理由を知った時、うちの家族は絶対に喜びません。さらに、ポーチがなくなって困っている持ち主のことを考えたとき、悪魔と戦わざるをえません。

襲われるかもしれない強盗に怯えながら、悪魔と戦っていました。

「頼むから早く、電話に出てくれっ!」と私は、それはそれは追い詰められていました。

そんな願いが通じたのか、電話が通じました。そして、係の者がそちらに伺いますのでしばらくお待ちください。と言われました。

ほどなく係の人が来られて、もう閉まっている銀行の店舗の中に招き入れられました。銀行の方と、ポーチの中に入っているものを確認し、身元を伝えて、私は戦いから解放されました。

戦いがすんで飲みに行く

この日は知人と飲みに行く約束をしていたので、そのお店に向かって走りました。すでに待ち合わせの時間は過ぎています。待ち合わせには遅れましたが、お店の予約の時間にはなんとか間に合いました。

お店は通りに面した建物の二階にあって、これがまたわかりにくいんです。ふと見つけて、ふらっと入るということが難しい知る人ぞ知るというお店でした。

はっきりは覚えていませんが、カウンターが12席ほど、テーブルが2つだったように思います。こじんまりしたお店です。お店はご主人と奥さん、息子さんと奥さんという親子4人で切り盛りしておられ、開店と同時にもう満席です。

そんな高級な感じのお店でもないのに、メニューには値段が書かれていません。

唯一値段が書かれていたのは看板メニューの「湯どうふ」とビールのみでした。どういう意味があったんでしょう。あとは料理名を書いた短冊が張り付けられているだけです。後から気が付きましたが、「湯どうふ」の値段はなぜか“両”で書かれていました。

丁寧な仕事に感動

いよいよお目当ての「湯どうふ」がどんぶりに入って運ばれてきました。うどんだしのように薄く色がついているお出汁に豆腐が半丁。ネギがふんだんに載せられていて、透明で見えないぐらいのとろろ昆布、唐辛子そしてゆずが浮かんでいます。

お出汁を口に含むと柔らかい、穏やかな、優しい味がします。なんでも鑑定団風に言えば、「いい仕事してますねぇ」

一緒にいた食通の知人も、「やさしいなぁ~」と感に堪えたかのように絶賛しています。

知人は「お出汁がこれだけうまいと、何を食べてもおいしいに決まっています」とも言っていました。実際、何を頂いてもおいしかったです。奇を衒っているわけでなく、基本に忠実という感じでした。

きっと出汁をはじめ丁寧にお料理されているのでしょう。味って見た目では分かりにくいですよね。しかし、結局食べれば分かる。当たり前のことなんですけど。見た目じゃなくて、ちゃんとしていれば伝わる。

誠実は人を幸せにする

おいしい料理を頂きながら、知人と話が弾み、とてもとても楽しい時を過ごすことができました。

誠実さは、人々を幸せにするということを知った夜でした。

その後、ポーチは無事、持ち主のもとに戻り、持ち主からお礼のお電話をいただきました。その声はほんとうにホッとしたという感じで、私も嬉しくなりました。戦った甲斐がありました。

 

そういえば、大好きな沖縄の唄に「てぃんさぐぬ花」があります。その一節に、

誠する人や 後や何時までぃん

思事ん叶てぃ 千代ぬ栄い

があります。

誠実に生きることは、願いが叶うことでもある。またその結果、自分の子孫も栄えさせることになるので、誠実に生きることが大切なのだという意味です。

いまを誠実に生きているだろうか。悪魔にやられてないだろうか。

 

悪魔と戦っていきたいと思います。

人を幸せにするために。

人生のヒーローになるために。

 

しょせん、アラフィフですけどね。

 

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篠原たけし

篠原たけし

教育現場からの人間観察を得意とする、好奇心旺盛ライター。フットワーク軽く、様々な角度から「おもしろ社会学」を発信。