いいWEBライターに依頼するために 〜本質を言葉にしてもらうには〜

いいWEBライターに依頼するために 〜本質を言葉にしてもらうには〜

本質という言葉の便利さとあやうさ

 

「そもそも!本質を見失っているんですよ!バンバン!(机をたたく音)」

「しかしそれは本質的にぃ、間違った考えであってぇ、ばさばさ(資料をめくる音)」

 

本質という言葉はとても便利です。

強気であっても弱気であっても、なにやら他の人が見落としている重大な真実を知っているかのように見せることができるからです。

 

「(君たちは気付いていないのだろうが、この問題の本質はそんなところにはないんだよ)」

人に察知されない程度のかすかなため息とともに、まるで自分だけが正解にたどり着くカギを知っているかのように振舞える…

まさにビジネスシーン最強のパワーワード!それが「本質」!!

真理を知る男はバーにはいない

同様のパワーワードに「真理」があります。

「うん、なるほど、それは確かに真理だね。ごくごく(コーヒーを飲む音)」

賢そうに見えるでしょ。ぜひ部下の前でやってみてください。

 

そして、コーヒー以外で「真理」に合う飲み物は、恐らくバーボン。

ロックグラスを傾けながら渋い声で

「彼女の言う真理は結局ハイデッガーの主体性真理とは似て非なるものさ。カラン(氷の音)」

なんてやっておくと、誰もあなたに

「(主体性真理はハイデッガーではなくてキルケゴールですよ)」とは言えなくなります。

 

しかし…私の知る限り、この世の本質・真理にたどり着けた人間は、ゴータマ・シッダールタただひとり。

そして彼の真理は決して難しいものではなく、「ひとは、死ぬ」「ひとは、幸せになる権利がある」という、シンプルかつ絶対に誰にも覆されない、まさに真理中の真理。ブッダ最高。

 

と言うわけで、原始仏教信奉者であるわたくしは、バーで眉根を寄せている「俺は真理を知る男」的なお方に決して引っかかることはありません。

だって、きっとその人は真理知らないからね。

 

そんなWEBライター本田は、「本質」を表す文章なんて恐れ多くて書くことはできません。書くことはできないのですが、どんな依頼であっても「表面的でペラペラな仕上がりにはしたくない」という気持ちで向き合っています。

また、できる限りの想像とほんの少しの工夫で、その文章に引っかかりを作りたいとも思っています。辞書をつくるのでもない限り、読んだ人に問題提起ができたこと・記憶に残る一文があったことは(ライターサイドには届きませんが)書き手冥利に尽きるからです。

ほにゃほにゃを言葉に変える難しさ

「いい文章を書きたい」と試行錯誤をする過程で、ふと、「あ、今…」という瞬間に出会うことがあります。

これまた言語化が難しい感覚なのですが、クライアントからのレギュレーションにも、自分のボキャブラリーにもない言葉が、急にパチン!と音を立てて頭に飛び込んでくるのです。

これは別に、本質ではないでしょう。

しかし、生みの苦しみの中において、その瞬間に見えるのは神か仏か。飛び込んできた言葉・表現は絶対に逃がしてはなりません。

ライターたちはこうやって、「ほにゃほにゃしたこんな感じを、言葉にする!」という命題に応えるべく、日々奮闘しているのです。

あなたに見えていない本質は、ライターにも見えない

やっと本題です。

思うに、「あなたの本質を言葉にできるライター」は残念ながら存在しません。

しかし、あなたがライターに「本質的な文章を書いてくれ」と頼る気持ちも、ある程度理解はできます。

では、「このテーマの本質を言語化してくれ!」という依頼主の言葉を、今までの経験則からなんとか意訳してみましょう。

すると…
「このテーマを、私も再認識できるように、分かりやすく書いてくれ」
という願いが浮かび上がってきます。

それならできます!
できるライターはたくさんいます!

そうなんです。依頼主に見えていない本質は、ライターにも分かりません。

それは、「何が食べたいか分からないけれど、空腹ではあるから、私の食べたいものを出してくれ!」と言われているようなものですから…

本質を言葉にするための、たくさんの材料をください

そう。もしあなたが「本質を言葉にできるライター」をお探しなら、むやみに「本質」という言葉を使わずに依頼をすることをおすすめしたいのです。

あなたと相性のいいライターは、あなたの想いを言語化することはできます。そのためには、「本質」という一見包容力のある楽な言葉に逃げず、あなたの想いをとにかくボリューミーに伝えてください。

ライターは、100のジャンクな言葉を最良の10に絞るスキルを持っています。

しかし、1の言葉しかもらえずに「なんかいい感じに100までふくらませて、言語化して」と言われるのは、

弟子入り初日に、ブッダに「君も悟ってね!」と言われるようなもんです。

(苦行は、お互いのためになりませんからね)

言葉には力があります。

それをもっともっと活かすためにも…。

あなたの思う「本質」を、もっとあなたらしい言葉に変えることのできる、相棒のようなライターに巡り合えることを願っています。

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本田もみじ

本田もみじ

このサイトの運営者。元道産子、関西が大好きで定住してしまったWEBライター。ベンチャー企業勤務とライター業をパラレルで行き来する日々を送り、ライフワークはアジアの仏教美術巡り。