2020年2月27日の18時半ごろ、わたしはキッチンで夕食の準備をしながらニュース番組を見ていました。そしてつぶやきました。「マジか…」と。
テレビ画面には、全国の小中高校に臨時休校を要請する安倍首相が。この日をきっかけに、「コロナ」が一気に身近な問題となりました。この「コロナ」が我が家に与えた影響を書き記しておきたいと思います。
休校が我が家にもたらしたもの
我が家には会社員のわたし、飲食店勤務の夫、そして学童がイヤでたまらず、早々と退会してまった小学生男児2名がいます。
我が家にとっての休校は、「わたしは出勤前に息子たちの昼食を用意、息子たちは、終日自宅で留守番。そして、夫は通常運転」ということです。
「休校」と聞いて、世の母が思ったものはこの「昼食」。ワーキングマザーは仕事があるので、朝のうちに用意しなくてはならない。これは大きな負担です。いつものペースが乱されるので、正直言うと「しんどい…」。
今回の休校が決定したとき、世の中では、「あまりに急で保護者の負担を考えていない」という声や「夏休みなどの長期休暇もあるのに、この休校に対応できない保護者はおかしい」という意見が噴出していました。
もちろん、どちらも正しいと思います。感染防止の観点から、素早い決断は不可欠だったろうし、休校に異論はありません。だた、親の心構えができていなかったのも確かです。
こども:休校中のお弁当対策
心構えが皆無なわたしは、昼食の準備を楽にするべく、こんな対策を立てました。
・電気ケトルの使い方を教える
・レンジの使い方を教える
・火を使わない調理は自分たちで
電子ケトルを購入し、これで、汁物やカップラーメンは自分たちで用意。わたしが昼食を用意できなかった日には、ワンプレートの冷凍食品を息子たちがレンジで温める。時には前日の夜に一緒にサンドイッチの具を作り、当日は自分たちで、などなど。
いつもは「上げ膳据え膳」状態なのですが、今回は息子たちに主体的に動いてもらうようにしました。これを機に、このパターンが定着しますように。
余談ですが、最近のワンプレートの冷凍食品の充実ぶりには驚きました。「ハンバーグ定食」がレンジで一気にできてしまうのですね!そして、味もなかなか、とのこと(息子談)。「今後の休みでも活用していこう」、と密かに誓いました…
こども:休校中の生活リズム問題
今回の休校がいつもの長期休みと一味違うのには、もう一つ理由があります。それは学校とともに、習い事もすべてすべて休みとなったこと。我が家では、夏休みなどの長期休暇には、日ごろの習い事に夏期講習やキャンプなどを追加します。それはひとえに、息子たちの生活リズムをなんとか乱さないようにするため。
習いごとも学校もなくなった息子たちはもはや、糸の切れた凧のようです。わたしの出勤前には起きてこなかったり、夕方に「ただいまー!」とドアを開けると、いまだパジャマのままだったり。ゲームとテレビ漬けの毎日を過ごしており、それは現在進行形です。「もしかしたら脳みそが耳から流れ出てくるんじゃないかな…」と心配するほどグダグダの生活を送っています。早急に対策を検討中!
今回の休校に伴い、様々な企業がいろいろなサービスを小学生向けに提供してくれています。プログラミングや英語がオンラインで学習できたり、小学生用のお弁当を格安で販売してくれたり。とてもありがたいことですし、たくさんの家庭で重宝されていると思います。ただ、日中、家にいないワーキングマザーにはハードルが高く、我が家ではどれも活用できませんでした。
夫:売り上げ激減と休業
飲食店勤務の夫はなぜか毎日、わたしにその日の売り上げを報告してくれるのが日課です。2月、3月とその金額はどんどん少なくなり、ついには通常時の10分の1程度になりました。「今は仕方ない。誰のせいでもない」と慰めるものの、やはり精神的につらそうでした。
そして、緊急事態宣言を受け、店舗のある商業施設が当面休業。現在、夫ももれなく休業となり、家で過ごしています。
売り上げ激減の精神的つらさは、仕事から離れることでかなり楽になったようです。通常時は、1か月に休みは片手で数えても指が余るほどしかなく、朝出勤したら、帰宅は夜という生活を何十年と送っているので、自宅で過ごす時間が長いことは少し戸惑いもあるようです。多分、何もない長期の休みは中学生以来じゃないでしょうか。
今までほとんどキッチンに立ったことないけど(飲食店だと言っても営業職で料理はできません)、今は毎日何かしら作っています。そしてなぜかやたらと息子らに「フルーチェ」をふるまっています。
さらには接客業なので今まで一度も伸ばしたことのなかったヒゲを伸ばしていくそうです。緊急事態と言われる今、「お父さんと一緒に家族みんなで夕食を食べられる」という「日常」を送れるのは、皮肉なことだな、と思います。そして、日ごろは朝と寝ている息子たちしか知らない夫に「日頃のわたしの孤立奮闘ぶりを思い知れ」ともちょこっと思っています(笑)。
わたし:テレワークを初体験
さて、わたしはというと、なかなか許可されなかった「テレワーク」が一部解禁され、会社へ出社もしますが、在宅で仕事をする日もでてきました。通勤時間がないことの楽さを実感しています。あとは必死に、なかなか行けないおしゃれなバルなどの期間限定テイクアウトを探す日々です
まとめ
コロナの流行は、私たち家族にいつもは味わえない、「家族の時間」を与えてくれました。これは予想外のことで、不幸中の幸いだな、と感じます。
先日、息子たちに「お母さんの年齢の人はロストジェネレーション、おじちゃん(わたしの弟)はゆとり世代って言われるの。もしかしたら、あなたたちはコロナ世代って呼ばれるようになるかもね」という話をしました。
願わくは、この「コロナ世代」が予想外の出来事にも柔軟に対応できる「したたかさ」と「強さ」を持った世代になりますように。