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発達障害ライターが聞いてみた!広汎性発達障害を乗り越え、社労士となったチャレンジャーの軌跡

どーも、スンダヴです。

遅くなりましたが、2020年あけましておめでとうございます!
今年も、色々試行錯誤ながら頑張っていきたいです。

今回の「発達障害×生き方企画」は、広汎性発達障害と診断され、波乱万丈の人生を送りながらも、難関資格である社労士を取得されたOさんにお話を伺いました。資格取得に興味がある発達障害当事者の方は、ぜひご覧ください。

社労士資格を取得したOさん

目次

仕事が続かない!広汎性発達障害と診断されたOさんの凸凹人生

-発達障害と診断されたのはいつ頃ですか?

4年前に、対人関係やコミュニケーションに障害が生じる広汎性発達障害と診断されました。

以前から自分に違和感を感じていたので、診断を受けたとき「ああ、やっぱりか」と気が楽になりました。

-具体的に、どのような点で苦労がありましたか?

子供のころには、言葉を発するのが遅い、癇癪を起こしやすいといった特性がありました。人間関係もギスギスしがちでしたね。

成人して就職した後は、作業を同時進行するのが困難、コミュニケーションが食い違う、聴覚過敏といった症状に悩まされ、会社を何社も渡り歩きました。

「自分は組織に適応するのが難しい」と強く感じています。

-発達障害と診断された後は、どうしましたか?

発達障害ということを隠し、社労士事務所で2社勤務しましたが、最終的に退職。
その後障害者手帳を取得して、アルバイトをしながら就職活動をしていました。

-なかなか、大変ですね…

 最終的に、家族と一緒に清掃の仕事を始め、そこに落ち着いています。一般家庭の自宅を掃除するハウスクリーニングで、基本周りから何も言われず、自分のペースで出来る仕事です。

正社員待遇で働いていますが、「いつどうなるか分からない」という意識は常にあって、色々と準備をしています。

社労士資格取得も、その一環です。

残業代を請求したい!切実な願いから始まった、Oさんの社労士取得ストーリー

-社労士についてお聞きしたいのですが、具体的にどんな資格なのですか?

企業から依頼を受け、社会保険の手続き、労務に関するトラブルを解決する知識を養う国家資格です。障害年金の申請も行えます。

難関資格なので、取得に8年かかる人もいますね。
僕は4年かかりました。

1年で取得した!という方もいますが、知識が深まらないのでかえって無意味だと思います。

-なぜ、社労士の資格を取得しようと考えたのですか?

 ある時期配管の仕事をやっていたのですが、企業から残業代が支給されなかったので、「どうすれば請求できるんだろう?」と考えたのがきっかけです。

「そのぐらいちゃんとやれ!」という、半ば当てつけのような気分でした。

その後、法律の本を読んで労基の勉強を始め、次第に社労士資格に興味を持つようになったのです。

福祉の専門学校で、年金などの社会保険制度について学んだこともあり、自分なら取得できるのではないのかと感じました。

他にも資格の候補はありましたが、難易度があまりにも高いので断念し、社労士資格の勉強を始めました。

-難易度が高いとお聞きしていますが、実際どの程度でした?

 試験は8月の終わりに1度しかないので、その時合格できないとまた来年…というのが過酷でしたね。合格率ももちろん低いのですが、合格ラインを超えていても、気が抜けません。

科目ごとに最低ラインが設定されており、それらを全て超えていなければ、容赦なく不合格となってしまうのです。

穴埋め問題なら、「5問中3問正解していないと不合格」といった感じです。

-勉強は、どのように始めましたか?

 まずは、過去問の勉強から入りました。問題を解いては確認し、間違っていればテキストを見直してもう一度の繰り返しです。

最初は専門学校に通っていましたが、1年で資金が尽きたのでやめました。

ただ、そこで共に取得を目指す仲間と出会えたので、プラスの経験になったと思います。

専門学校をやめたあとは、市立生涯学習センターで社労士の講座があり、そこで学びました。専門学校より費用が安かったので、当時の自分にとっては助かりましたね。

-手ごたえを感じるようになったのはいつですか?

2年目からは、合格に必要なラインを超えるようになりました。

さきほども言ったように、合格ラインを超えれば合格というわけではないので、「いずれは合格するだろう」という気持ちで気長にやってましたね。

最終的に4回目の挑戦で社労士資格を取得しました。

取得できた時は、うれしかったです。

細切れを積み上げる-発達障害を乗り越え、難関資格を取得するために必要なこととは

-振り返ってみて、自分が資格取得まで継続できた理由はなんだと思いますか?

 継続です。

最初に出会った講師から、「どれだけ辛くても継続すること、細切れを積み上げること」を教えられました。

自分はそういった勉強は出来たので、最終的に取得できたのだと思います。

-取得のために、どのような努力を行いましたか?

いつ勉強するか?のスケジュールは試行錯誤を重ねました。最終的に、朝勉強することが最適だと感じたので、朝6時から8時までは勉強です。

運よく、近くにパンとコーヒーで粘れる喫茶店があったので、静かな環境で勉強しました。

環境を整えることは、発達障害当事者が目標を達成するために必要と感じます。

夜は絶対眠ってしまうので、近くのスポーツジムで走りながら、参考書をぱらぱらと読む程度。

試験日が近づいてくると、あえてうるさい環境で勉強をしました。試験会場が聴覚過敏に配慮されているとは限らないので、慣らしておくためです。

後は、時間配分に気を使ったり、難しかった選択式問題に対する対策を考えたりですね。

-社労士取得に向いている人の特徴は何ですか?

気長な人、効率よく試験対策を実行できる人が向いています。

あと、効率よくできても合格できるとは限らないので、落ち込まずにいられるかも大事です。

「この年は合格する年じゃなかったんだ」と切り替え、いつかは合格すると楽観的に考えることが重要となります。

-発達障害の特性で、役に立つポイントはありますか?

過集中の特性があったので、一度集中すればとことん取り組めるのは強みでした。

マイナス面としては損切りができないという点で、専門学校もお金が無くなるまで続けてしまいました。

ただ、だからこそ長期間試験勉強を続けられたと思います。

誰であろうと、景色は変わる-社労士資格を取得したOさんの今後の目標

-社労士資格を取得して、今後はどうしたいですか?

 社労士として開業、あるいは現在の仕事と兼業で行いたいと考えています。

とりあえず、「発達障害であることをオープンにしていきたい」と考えています。

それは何故ですか?

自身のこれまでの体験や経験をもとに、障害を持っている方々の就労や創業など活躍しやすい環境を作っていきたいからです。

弁護士や税理士の士業にも、発達障害の特性を持っているのではという方がいらっしゃいます。また、Twitterなどで発達障害をオープンにされている方々もおられます。

現在は発達障害であることを言えない雰囲気があるので、それを変えていければなと考えています。

-開業する場合は、どのようなことにこだわっていきたいですか?

発達障害を理由であることに人を雇わない、解雇する企業とは付き合いません。
それで仕事が取れなくても、こだわっていきたいと思います。

発達障害で士業をやっている方と連携して、少しづつ実績を作ってお客さんを増やしてくのが理想です。

-実際にどのような仕事を行いたいですか?

発達障害当事者を雇用したい企業に注意すべき点を教える、発達障害と発覚した社員を抱える企業と対策を協議するといったことを行いたいです。

発達障害だからと言って雇わない、解雇するではなく、企業と労働者双方がwin-winとなれる関係を築ければなと思います。

社労士資格を考えている発達障害当事者に、アドバイスも行いたいです。

いきなり独立はムリなので、まずは副業レベルで始め、ある程度目途をつけてからにしたいと思います。

最終的には、発達障害当事者でも働きやすい会社の環境づくりに携わりたいです。

-最後に、この記事を読んだ方に一言お願いします

資格を取ると 誰であろうと景色は変わります。
とはいえ、資格取得は入口に過ぎません。

資格を取得しても勉強は続くので、自分が一生かけて取り組めることは何かを?考えましょう。

資格勉強は孤独ですが、同じ目標を持つ仲間を見つけられると結果を出せます。

焦らず、気長に挑戦しましょう!

まとめ

以上が、Oさんの体験談となります。
Oさんが社労士資格を取得できた理由として、以下の3点が重要だと感じました。

・「残業代を請求したい!」という強烈な思いが、始めるきっかけとなっている
・結果を焦らず、地道に長期間努力を続けている
・朝に勉強するなど、継続するための環境づくりに熱心である

モチベーションの持続と環境整備が、発達障害特性を乗り越え、難関資格を取得するための鍵です。

「資格を取得したいが、自分に出来るだろうか…」と悩んでいる方は、ぜひ挑戦してみましょう!

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