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発達障害ライターが聞いてみた!発達障害×教育ブログを運営する当事者の想い

どーも、スンダヴです。

最近は取材を週1回、原稿作成を週2回というペースで「発達障害×生き方企画」が進んでいます。1ヵ月以内には原稿を提出しますので、取材を受けた方はお待ちください。

今回「発達障害×生き方企画」に協力してくださったのは、特別支援学校の教員として勤務した経験を持つひまわり先生です!

ひまわり先生のイラスト

現在は、教員を休職し、発達障害×教育をテーマとするブログ「発達障害のサバイブ術」を運用しています。

発達障害のサバイブ術
https://hattatsu-survive.com/

ひまわり先生の教育にかける想いやブログを開くに至った理由をお聞きしましたので、「特別支援学校ってどういう世界なんだろう?」「発達障害をテーマにブログを開きたい」と考えている方はぜひご覧ください!

目次

衝動的に事務職から大学へ!ひまわり先生が特別支援学校の教員を選択した理由

-まずお聞きしますが、発達障害の診断を受けていますか?

最初の病院では、ADHD(注意欠陥・多動性障害)と診断されました。ただ、WAIS(ウェクスラー成人知能検査)のみをもとにした診断だったので、多少不正確な所はあったかもしれません。

2番目の病院では ADHDとASD(自閉症スペクトラム症候群)の混合と改めて診断されました。

-どのような特性が存在しますか?

こだわりが強い、予定外の出来事に弱いというのが特性として挙げられます。特別支援学校の仕事は予定外の事態が常なので、かなり無理して頑張っていました。

衝動性はかなり強く、社会人だったのにも関わらず、「特別支援学校で働きたい!」という想いから、事務職をやめて大学に1年通っています。

今振り返っても、かなり衝動的な決断でした。

-他の人には真似できない思い切りの良さですね!なぜ大学に入り直したんですか?

元々は教員ではなく、事務職を中心に色々な会社を渡り歩いていました。そんなある日、中学校での「教育支援員」という仕事に応募する機会があったのです。

その名の通り、特別支援学級を受け持つ教員のサポート役として働く仕事で、正式には「特別支援教育支援員」と呼ばれています。

始めはパソコン関連の職種を希望していたのですが、すでに募集が終了しており、変わりに支援学級の支援員を勧められたのがきっかけです。

支援という立場を通して障害を持った子供たちとふれあい、「この仕事はいいな」と感じたので、自主的に大学で1年学び直しました。

もともと教員免許は持っていましたが、特別支援学校で働くための免許を追加で取得するためです。無事に卒業し、とある支援支援学校の現場で採用され、働き始めました。

-特別支援学校で働くことにやりがいを感じた理由は何ですか?

支援した児童が、少しづつ成長していく姿に喜びを感じたからです。誰にでも分かるような成長ではなく、大変な場面もありますが、スモールステップで少しづつ成長する姿に感銘を受けました。

最初はパニックを起こしていた児童が、自分の肩をとんとんと叩いて意思表示してくれるようになった時、とてもうれしかったです。

-どのように勤務しましたか?

1校目は肢体不自由や知的障害を抱える児童が所属、2校目は知的障害児童のみが所属する支援学校で勤務しました。

スケジュールは、どちらも同じです。

朝7時30分~8時には、教員は出勤します。9時にはスクールバスと自主通学の児童が学校に到着しますので、出迎えるのが仕事のスタートですね。そのまま15時30分~16時まで、ずっと授業が続きます。

体が不自由な児童も在籍しており、トイレ介助やバイタルチェック(健康状態の数値化)も必要なので、毎日忙しいです。

1校目は空きゴマ(休憩時間)がなかったので、児童が下校するまでずっと授業が続きました。その後、自主下校、スクールバス、放課後デイサービスの職員やヘルパーの出迎えで児童たちは下校し、少しだけ休憩時間があります。休めないときもありますが、一息付ける時間です。

その後はケース会議(支援方針と役割を決定する会議)、行事や学芸会の準備、修学旅行や宿泊学習の手配、お楽しみ会の企画、翌日の授業の準備を行います。

全ての業務を終わらせて、帰宅するのは20~21時ですね。

-なかなかハードスケジュールではありますね…

ハードな環境でありましたが、クラス運営を行う中で、やりがいを感じることが出来ました。

障害の重い児童は、教員との1対1の関係は早期に築けますが、児童同士でコミュニケーションを行うのが難しいです。なので、クラスの児童たちに役割を割り振り、協力しながらコミュニケーションできる環境を設定する必要があります。

すると、児童同士がお互いの存在を認識し、一緒に遊ぶようになるのです。役割を達成し、友達や教員の役に立つことで、成長することも出来ます。

-スキルを学ぶ場はありますか?

最初は授業がうまく進行できないので、現場で試行錯誤しつつ、勉強してスキルを磨きます。勉強の場として研究会が定期的に開催されており、参加することでレベルアップを実感できますね。

授業の質が高まると、自分の児童も楽しく学習を勧められるので、やりがいを感じられます。授業がうまくいくと鼻歌を歌って帰る児童もおり、自分も嬉しくなりました。

休職と発達障害-試練を乗り越え、ひまわり先生がブログを開設した理由

-現在は支援学校の教員を休職しているとお聞きしていますが、どのような経緯がありましたか?

一つは、現場での過重労働です。支援学校に留まらず、一般校も含めて、全ての教員を苦しめる問題となっています。周りの先生を見ても 1日12時間労働は当たり前、土日も教材研究といった持ち帰り仕事を続ける方が大勢いらっしゃいました。

先ほど述べた研究会の参加も自主活動という扱いなので、振替休日や残業代は発生しません。

比べるのは不適切かもしれませんが、労働基準法を遵守している一般企業の社員と比べると、過重労働と言わざるを得ませんね。

-労働時間に見合った給与も出ていないとお聞きしています。

日本の教育現場は、給与も少ないですね。「給特法」という法律があり、残業代を最初から上乗せする代わりに、それ以上は支給されないという仕組みになっています。

いくら残業しても一律なので、管理職もコスト意識に乏しく、過重労働がなかなか是正されないのが現実です。

中学校教員の約6割が、長時間残業による過労死ラインに該当するというデータも存在します。

なぜ教員の残業は無制限なのか?
https://www.kk-bestsellers.com/articles/-/5558

-管理職の方は、そのような現状を是正しようとは考えないのでしょうか?

正直、上層部の考えは分かりませんでした。ただ、残業代を出さなくていい環境で、過重労働の是正を真剣に行う気持ちが生まれにくいのが現実かなと感じます。

-最終的に、ひまわり先生も勤務が難しくなったのでしょうか

「がんばれば何とかなる」と思っていましたが、なりませんでした。

最初の兆候は、就寝中に起きてしまう「途中覚醒」による寝不足です。我慢していましたが、逆流性胃腸炎になったり、まっすぐ歩けず壁にぶつかったりといった肉体の不調に見舞われました。

最終的には、現場でのトラブルが発生してしまい、限界を感じて休職したという流れです。

-大変でしたね…その後はどうされましたか?

心身に不調をきたした教員に用意されたプログラムである「リワーク」を利用し、現在も職場復帰を目指しています。

一定期間休職している教員に、教育委員会を通じてリワークの参加を勧められる仕組みです。

始めは週2回職場で行われるリワークに参加し、模擬授業、ソーシャルスキルトレーニング、過去の振り返りといったメニューをこなしました。

現在は病院で行われるリワークに参加しており、9時から17時までのプログラムを2週間こなせば、復職の許可が下ります。

これまでは特別支援学校で主に勤務していましたが、リワークを通じて、一般の小学校や中学校、高校に勤務する教員と交流するという、貴重な経験もしましたね。

その後、発達障害であると正式に診断されました。

-どのような経緯で診断されましたか?

実は、支援学校の教員になるため大学に通学していた時、別の大学の研究協力でWAIS検査を受けていたのです。結果の用紙も受け取っていたので、「自分に発達障害傾向がある」ことはある程度分かっていました。

その時は確定診断を行わずに教員として勤務していましたが、「さすがに認めざるを得ない」と考え、WAISの用紙を片手に精神科クリニックへ向かい、診断を受けました。

-今後は、どのようにしたいと考えていますか?

 迷っている真っ最中ですね。教員として働くやりがいはありますし、子供が成長する姿を見るのが楽しいというのはあります。

ただ一方で、もともとの過酷さに加え、発達障害の特性が加わると、継続するのは難しいのではと感じますね。

やりがいを取るのか、無理をしてでもやっていくのか、悩みどころです。

特別支援学校の問題点はなんだと感じますか?

業務の負担が、もっと軽減されて欲しいと感じます。小学校にも発達障害の特性を持つ児童が増えているので、専門知識を持つ教員も増えて欲しいですね。

最近は研修で知識量も増えていますが、現場でどれだけ実践できるかは、レベルの個人差が大きいです。発達障害児童に手厚い支援を行い、よりよい教育が実行されて欲しいですね。

-そうですね…ただ、最近はブログを開設し、活動に専念しているとお伺いしました。

休職したときに、「情報を得られる媒体が少ない」と感じたのがきっかけです。

発達障害の症状や特性に関する知識はありましたが、自立支援医療といった法律に関する知識はまったくなく、手探りの中で探していきました。当時は自助会の存在も知らなかったので、すごく不便だと感じましたね。

そんな時、何気なく見ていたYoutubeの動画で、「ワードプレスならブログを簡単に作れる!」という情報を目にしました。

衝動的にサーバーを契約し、「欲しい情報がないなら自分で得る!」という気持ちで始めたのが、「発達障害のサバイブ術」です。

発達障害のサバイブ術
https://hattatsu-survive.com/

月額費用は1000円ほどなので、ランチ1回我慢するだけで維持できるのが魅力ですね。

最終的に、自分の専門を生かした発達障害×教育ブログを作りました。

-大学教授にインタビューした記事もあるんですね!

 とある大学の教授から話を伺うことが出来たので、記事にしてみました。

障害×大学 合理的配慮について、大学の先生にインタビュー(A先生の体験談)
https://hattatsu-survive.com/304/

現在の大学、特に国公立では、発達障害当事者に対する合理的配慮がされているケースが多いです。文科省から合理的配慮に関する指示を受けているので、非常に充実しています。

大学に行くのが大変だと思っている発達障害当事者に向けて、「これだけ配慮してくれるので大丈夫だよ」というメッセージを込めました。

-ブログを運用するうえでのこだわりはありますか?

「間違いがあってはいけない」という感覚が強いですね。自分の専門である教育系の記事は、特に力が入ります。時間がかかってしまいますが、それだけ作りこむという楽しさはありますね。

-ブログのアピールポイントはなんですか?

教育の分野には自信があります!発達障害と教育を絡めた記事を、今後も増やしていく予定です。

11月に始めましたが、12月はバタバタして更新できませんでした。やっと15記事ほどになってきたので、少しずつ更新したいです。発障害当事者や、発達障害児童を抱える保護者の方に役立つ情報を発信できればなと思います。

今後も、アップデートを重ねながら、継続していきたいです。

発達障害当事者にも可能性が広がっている-ひまわり先生が伝えたいメッセージ

-ブログは今後どうしていきたいですか?

明確な目標は特にありません。人に読んでもらえると励みになるので、感想など頂けると嬉しいです。現状は副業が出来ない身分なので、収益化も考えていません。出来るだけ多くの方に読んでもらいたいです。

短くて3~4時間、長くて7~8時間と記事作成に時間はかかりますが、その分内容は充実しているので、興味があったら覗いてください!

-最後に、この記事を読んでくれた方に一言お願いします。

発達障害と診断されても、進学を諦めたり、可能性の追求をやめる必要はありません。好きなことや向いていることを発見し、人生を自分で選択できる可能性は十分にあります。諦めずに頑張りましょう!

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①ひまわりさんのTwitterアカウント
https://twitter.com/hattatsusurvive

②発達障害のサバイブ術
https://hattatsu-survive.com/

③私と仕事や副業に関する相談をしたい方は、タイムチケットで請け負いますhttps://www.timeticket.jp/items/73054

④発達障害×仕事の情報に興味がある方は、ブログもどうぞ!
https://mawoki0210.jp/

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