毒舌な兼業ライターの椿れもんです。
昨年10月以来の、お久しぶりな寄稿となりました。
ご無沙汰してしまった約3ヶ月間、本当にいろいろありまして、公私にわたってお断りせざるを得なかったことは数知れず。
悔しい思いや申し訳なさを抱えながら、伝えるべき相手に直接連絡を入れる機会が多く発生しました。
そこで今回は、そんな不参加・欠席連絡について、私の経験談を交えながらお話したいと思います。
空白の3ヶ月、寝ても覚めても頭から離れなかった“アイツ”のこと
本題に入る前に、このサイトへの寄稿で心身のバランスを保っていたと言っても過言ではない私が、なぜ約3ヶ月もの空白期間を作ってしまったのかについて、触れさせてください。
この記事を書いている2020年1月末時点で、世間は「寝ても覚めても」な芸能ニュースで騒がしい日々ですが。
実は私にも、2019年12月初旬頃からずっと、“とある存在”が、まさに寝ても覚めても、頭から片時も離れなくなり、一時期は苦しくて苦しくて、ご飯も喉を通らないほどでした。
今も、密かに深~いお付き合いが続いています。
えっ? そんなこと、ここでカミングアウトしても大丈夫なの?
安心してください、悪質な匂わせ行為ではありません。
私が深~いお付き合いを続けている“とある存在”とは、生身の人間ではなく、頭痛です。
思春期の頃から、頭が痛くなるのは珍しいことではなく、市販の鎮痛剤を飲めばだいたいは治まっていた私ですが、今回はいくら鎮痛剤を飲み続けても一向に治る気配がありませんでした。
“飲まないよりはマシ”程度に効き目を感じる持続時間も、日を追うごとにどんどん短くなるという状態。
日曜日の夕方、ライターコミュニティ「大阪ものかき隊」の月例交流会に参加した帰りの電車で、私は生あくびを連発し、顔の左半分にこわばりを感じ、口が開けづらい感覚をおぼえたのです。
さすがにこのまま放置するのは危険だと感じた私は、翌日の仕事帰りに脳神経外科を受診。問診の結果、混合型頭痛だろうという見立てで、まずは予防薬の服用で様子を見ることになります。
そして、後日、頭部MRI検査を受けることになったのですが、診断結果は「可逆性脳血管攣縮症候群」という、何とも長い病名でした。
ざっくり言うと、脳血管の一部が細くなっている状態です。
割とよくある疾患らしく、適切な治療を行えば、2週間から3ヶ月程度で治癒する症例が多いのだとか。
体調や気象条件によって頭痛が出やすい、いわゆる“頭痛持ち”の人は本当に多いと聞きますが、私もとうとう仲間入りしちゃいました。
お蔭様で、少しずつ痛みの程度と頻度が改善されてきたので、ようやくこうして記事を寄稿しようと思える状態にまで回復しています。
アルコールは良くないと言われているので、大好きなワインを飲むこともできず、ライター業務は既存のクライアント様の案件のみに絞り、おとなしい生活を継続中です。
不参加表明のマナー問題
そんなこんなで、少々の体調不良では休まずに参加している場であっても、参加を断念する回数が必然的に多くなりました。
今の時代、電話をかけるよりも、SNSで手軽に出欠の連絡を済ませる人が増えていますよね。
私もその一人ですが、不参加・欠席の連絡は、責任者のポジションにいる方に、直接メッセージを送って伝えるよう心がけています。
ただ、気を付けないといけないのは、伝えるべき相手が複数いて、同じ組織に属している場合です。
一般的なEメールであれば問題はないのですが、立場的にわざわざ伝えなくてもいい人の目にまで触れさせてしまうような伝え方は、マナー違反や迷惑行為だと受け取られてしまうことが少なくありません。
例えば、Facebookのイベントページに、わざわざ不参加表明のコメントをするとか、LINEグループで欠席連絡をするといった使い方です。
書き込みをした本人に悪気はなくても、少しでも集客をして盛り上げたいという主催者サイドへの配慮に欠ける行為であり、参加を迷っている人の気持ちを萎えさせてしまう恐れがあります。
1対1のダイレクトメッセージであれば、そのような連鎖反応は起こらず、必要であれば最初に連絡を受けた人から別の人に伝えてもらえば済む話ですね。
ちなみに、私が所属している関西のライターコミュニティ「大阪ものかき隊」でも、参加予定だったイベントにやむを得ない理由で遅刻や欠席をする場合は、Facebookのグループチャットやイベントページではなく、個別に隊長やマネージャーに連絡を入れるのがルールになっています。
そこにあるのは思いやり? それとも自己満足?
不参加・欠席の理由にもよりますが、私のように普段よりもヘビーな体調不良の連絡を入れた場合、聞かされた方が「大丈夫?」「お大事に」といった心配コメントをしないといけない空気感を生みかねません。
これが、連絡を入れる側と受ける側の双方にとって、実は結構わずらわしく、不幸なことだと私は感じるのです。
あなたがもし、自他ともに認める“構ってちゃん”タイプだとしたら、話は別ですよ。
でも、そうでない方なら、体調がすぐれずしんどい時に、LINEグループ内のAさんからもBさんからも、続々とメッセージが流れてきたら、余計にしんどくなりませんか?
気遣ってくれるのはありがたいけれど、返信するという動作自体が、今の自分には負担。かといって、返信せずにいるのは失礼だし、そんなこともできない自分に対して、自己嫌悪に陥ることも。
一方、事情を聞かされた側の誰か一人がグループチャットで、絵文字をいっぱい使って、長めのメッセージなんかを書き込みだすと、他のメンバーも一人、二人とつられて書き込み始めます。
書き込んだ人数の方が多くなってくると、最初は「ふーん、そうなんや」と不参加・欠席の事情を理解して静観していたメンバーまでもが、「自分も何か書き込まないと、何か冷たい人間だと思われそう」なんて気持ちになってくるかもしれません。
そして、私が一番困るなぁと感じるのは、こうした双方の気持ちの負担を避けるために、わざわざ個別メッセージで伝えているのにも関わらず、連絡を受けた人がグループチャット内で個人的なメッセージを流してくるケースです。
かなりしんどいけれど、幸いまだそのくらいの配慮はできる心身の状態ではあるので、精いっぱい頭と心を使って、人としてベストだと思う連絡方法で伝えたのに。
「だからさぁ、そこに書くなって!!」
と叫びたくなる衝動を抑えるのが大変で、脈拍や血圧が上がりそうです。
そっとしておく思いやり
この手の話題には、絶対的な正解・不正解があるわけではなく、考え方は人それぞれです。
ただ、わざわざ言わなくていいこと、全員に伝える必要のないことについては、連絡を入れる対象と方法をよく考えて、場に配慮する気持ちを大切にしたいと私は思っています。
「自分がされて嫌なことは、他人にもしてはいけません」
小さい頃から、そう言われて育った人は多いでしょう。
でも、最も面倒なケースは、
「自分がされて嫌なことを、悪意を持ってしてくる人」ではなく、「自分だったら嬉しいと思うことを、良かれと思ってする人」の善意からくる行動が、自分にとってはしてほしくないことだった時です。
メッセージを素早く書き込むことだけが正義ではありません。
時と場合、そして相手によっては、過剰に反応せずにそっと見守るのがベストなケースもあります。
特に、私が過去に寄稿した記事
「大丈夫です」という敬語の誤用より恐ろしい、恋愛の地雷ワード「大丈夫?」
のように、「大丈夫?」が地雷ワードな人間もいるので、恋愛シーンでなくても要注意です(笑)
この手の人間には、とにかく
「そっとしておく思いやり」
これが一番。
私・椿れもんタイプの人間のトリセツには、必須のキーワードかもしれません。
まとめ
「“酒”に交われば赤くなる」
じゃなく(笑)
「朱に交われば赤くなる」
と昔から言いますが、人は影響されやすい生き物なのです。
えっ? “酒”に交わってもあまり赤くならず、どこにいても言いたいことをズケズケ言うタイプの私が言っても、説得力がないって?
「それを言っちゃぁお終いよ」
どこかから寅さんの声が聴こえてきた気が…(笑)