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著作権、ひと悶着

こんにちは、サポートライター®の西野です。

今回は著作権にまつわるお話です。

じつは私、あるインターネットラジオでパーソナリティをさせていただいております。

その時の体験談、自分の番組での「やっちまった話」なんですが、業界や職種を問わず“創作的な仕事”をしていれば、必ずついて回る問題なので、恥を忍んで(?)シェアしたいと思います。

目次

番組の内容は

番組のテーマタイトルは「手洗いとどんぐりころころ」、

正しい手洗いについてお伝えする内容でした。

手洗いで大切な事は「正しい方法」で、「どれくらいの時間をかけるか」ということも挙げられます。あまりに短いと効果は期待できませんし、反対に、長い時間をかけたから良いというものでもありません。

目安は、一般的には30秒以上、医療従事者は正しい方法でしっかりと15秒以上、これが番組でお伝えする中心情報でした。

そして、この15秒、30秒を計る簡単な方法として、童謡を使いましょう、そんな趣旨でした。

童謡なら誰でも知っているので便利ですね。

さて、私が現役だった時は、どんな歌が推奨されていたか・・・。
忘れちゃった・・・。

時間を計ってみて、どんぐりころころが適当かなって思って、タイトルにしました。

調べてみるといろいろな歌が出てきましたが、医療機関で人気の歌は、ウサギと亀が競争する、あの昔話の歌でした。

ここで「もしもし〇よ」って言えばわかりやすいのに、なぜその名前を出さないか。それこそが、今回のひと悶着の原因だったからです。

著作権が問題になるのは

先人の努力の成果である作品を他の人が勝手に使用することで不利益が生じないように保護しましょう、著作権はそんな趣旨ですね。

音楽、美術、文学、ロゴやキャッチコピー、番組など、不特定多数の人が接する事の出来る多くのモノが著作権の対象になります。

文学などでは、文章の一部を引用する場合でも著作権が発生します。
慎重に行うのであれば、タイトルの扱いにも注意が必要になってきます。

音楽の場合

音楽の場合、曲のタイトルを言葉で発するのは問題ないようですが、その歌詞の一部を引用したり、メロディを口ずさんだり、これはNGになるんだそうです。

鼻歌も実は要注意(NG)なんですよ。

もし、歌詞の一部をタイトルと勘違いして言葉にして発したら、これはNGになってしまいます。

いくら悪意がなかったとしても、指摘されてしまうと、揉め事に発展する可能性は十分考えられます。なぜなら、著作権は2次利用が問題になるからです。

童謡では?

音楽の著作権を管理しているのは、国内ではJASRACをはじめ、いくつかの団体があるようです。

店頭で販売されているCDも、購入した本人がプライベートで楽しむためなら問題ありませんが、コピーして販売したら、これは違法になります。無料で友人にプレゼントした、これもNG。

今回のトラブルは、あの歌のタイトルだと思っていた「もしもし〇よ」が、じつは、歌詞の引用だったことに端を発しています。

結構な回数、タイトルだと思って「もしもし〇よ」と発言しました。これが、先に「歌詞の引用も著作権に引っ掛かる」と述べた通り、収録内容の放送が2次利用にあたるためにNGの疑いが出た、そういう事でした。

正しいタイトルは「うさぎとかめ」です。

童謡なので、子供でもタイトルが読めるようにと平仮名表記です。カタカナ表記の例もありますが、漢字は使わないようでした。

もしトラブルが発生したら?

著作権はある程度の期限を過ぎると、権利は消滅します。ですが、期限内に著作権を持つ人がいなくなった場合、他の人がその権利を引き継いでいることがあります。

もし、著作権の侵害を指摘された場合、生じたとされる被害を補償しなければなりません。

それはやってしまった当人の責任になります。高額な請求、あるいは訴訟に発展する可能性も考えなければなりません。

本当に怖い話です。

結果

今回の例では、収録中に番組スタッフさんが調べてくれました。

「どんぐりころころ」は歌詞ですが、タイトルでもあったのでセーフ。
しかし「もしもし〇よ」は歌詞の一部で、NGの可能性ありとのこと。

さらに詳しく調べたところ、著作権の期限が切れていることが分かりました。

また、その権利を引き継いだ人もいませんでした。

したがって、本来なら発言の一部をカットするか、諦めて録り直すかのどちらかになるのですが、今回は発言をカットせず、そのまま放送することに決まりました。

収録のやり直しも必要なしとのこと。

やれやれ。

最後に

今回は、本当に驚きました。

歌のタイトルだと思っていた「もしもし〇よ」が歌詞だったとは・・・。
そして、事前にそこまで調べておかないといけないとは・・・。

ドキッとしましたが、同時に良い経験になったと思います。

ライターの皆さん、今回は話し言葉の例でしたが、書き言葉でも同じような注意が必要でしょう。

ご用心、ご用心。

サポートライター®西野

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